『百年杉』の専門会社 加藤木材

F★★★★(集中連載5)

『百年杉』の専門会社 加藤木材

まぁ、業界批判というより、「自己批判」だと思って読んでくださいまし。
ぼくだって、もちろん、いきなり…一直線に「すぎバカ男」になった訳ではございません。
ケミカルな素材を使ってきた過去があるし、それは消せない。

建築業界に使用素材に関しまして、F★★★★というカテゴリーがありまして
それらは使用制限は無くて…
それって前号で記したように
やはり「ただちに健康を害する事はありませんよ。」というものであって
それはまったく正しいのですが

現状はまさに「やり過ぎ」。

いわゆるラーメンなどのジャンクフードをイメージしてもらいたいのですが
そのラーメンを食べたって…
確かに「ただちに健康を害する事はあるまい。」=これはまったく正しいでしょ。

けれども3食×365日×10年=10,950食も続けてラーメンばっかり食べてたら…
そりゃぁ病気にもなりそうですよね。

建築の素材の選択の結果は実にライフが長いのですよ。
1回の選択で、ズーッと15年も20年も下手したら40年も…
ずーっと同じ食事=同じ空気になります。

昨日はラーメン食べたから
今日は低カロリーにて一汁一菜で…という訳にはいかないのです。

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ビニルクロスの添加物である可塑剤だって15年~20年かけて
ジワジワと揮発して放出されるでしょ。

建築だと、ラーメンを選択したら
20年間、毎日ラーメンなんですよ。
「衣食住」の「住」はそういう分野なのです。

壁も天井もビニルクロスで
床までビニルのシート貼り床材かウレタン塗装品
ドアも枠もシート貼り

…ようは全部が全部…全てでしょ。
製品すべてが、揮発性化学物質を放出する製品でしょ。
せめて床材だけでも「百年杉」にするとか…
寝室だけでも…とか子供部屋だけでも…とか

コストがあるから全てがベストの選択はできないとしても
なぜ?みんな、そんなに極端なスペックにしちゃうんでしょう?

建築業界からすれば…
「F★★★★は大丈夫という国のお墨付きだ。」と言うだろうけど

それってラーメン屋の店主が…
3食×365日×10年=毎日毎食三度三度ラーメン食べにくる常連さんに…
「たまには他の食事をとってバランスをとらないと身体に良くないよ。」ってご助言を…
その常連さんに言わないという事と同じ事だと思うんですけどね。

どう考えても、その常連さんの身体の心配をしないラーメン屋の店主は
優しくないというか…
「他人の身体の心配なんかしてられっか!」
「売り上げになればいいんじゃい!!」

…というような「黒い人間」のように思えるのだが
建築業界の方々はいかがお考えだろう??

そうなると、たいていの建築業界人もそういう「黒い人」という仮説が成り立ってしまうのだが、いかがだろう。

いくら微弱な揮発性化学物質だから
それぞれの製品が「ただちに健康を害する事はありませんよ。」と言っても
全てをそれにしちゃっても
個々の、微弱とはいえ、揮発性化学物質放出製品のその質量と総量に関してはどのメーカーも勘定できませんよね。
あくまでも、トータルを計算できるのは設計士・施工店などのプロだけのはずです。

「食」の「偏食」の弊害は誰でも理解できるのに
「住」の「偏住」の長期に渡る弊害を、誰も考えないのが弊社は不思議でなりません。

その「偏住」に歯止めをかけられるのは
設計士・施工店のプロと施主たるユーザーの方々しかないのである。
そういった意味では、もはや方法としては、未来の施主候補の方々に「知って」もらうしか
方法はないのではないか?…というのが
この(集中連載)のトライでもあります。

更には…
数十年かけて、ようやくほぼ揮発性化学物質をほぼ出し切ったという「リフォーム時!」のチャンスに…
安価でメンテナンスが容易だからという理由だけで
普通に再びビニルクロスを提案して

再び微弱とはいえ超長期に渡って新たな毒性を
「住」にわざわざ、しかもクライアントさんにお金を出させて
(再び、毎食ラーメンかのような…)
取り入れる行為を当たり前に深く考えずに勧める建築のプロの方々とか…
(プロ側の様々な情報開示の結果、クライアントがその方法を選択すのであれば、それは問題ないでしょうが…)

前述のその天壁床の6面体全てを化学物質入り建築素材とする「偏住」を
当たり前に提案する、プロの方々って…

傷害罪の立証といえば、言い過ぎなのかもしれないけど…
まさにやり過ぎであって、「黒いラーメン店主」ではないだろうか。

そんなラーメン店主ばかりでは
やはり毎日ラーメン食い過ぎのような「住まい」ばかりになるのも必然であって
住まいというより小屋のような
心身の健やかな状態の維持には極めて辛い「住」ばかりになるのが必然であって、現状なのではないだろうか。

有限会社 加藤木材
〒350-1312 埼玉県狭山市堀兼2348-1
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