ハイハイ省略の床と肌ざわり(集中連載22)

誰でもできる

簡単な動作をしてみましょうか。

 

自分の手のひらで

自分の肘を包み込むように触れてみましょう。

肘のまわり…をゆっくりと包み込むように撫でる。

肘の周辺を優しくなで続ける…。

 

(包み込むように撫でてみる)
(包み込むように撫でてみる。先日、英国赤十字発というハンドセラピーを受講した時にピン!ときました。おっ!杉だ!って。発想の源は経験ですね。)

この際

指や手のひらは触る側であって

肘は触られる側です。

こういう動作を続けていますと…

 

我々人間が最も触って「心地よい」素材は人肌であって

やはり触られて最も「心地良い」素材も人肌であるという事が

五感のうちの触感を通じて理解できるはずです。

 

これはおそらく前回記した

胎児期のママのお腹の中での

ぬるま湯状態の比較と同じで

ママのお腹の柔らかな人肌の感じ…を

「心地よく…安心できる…安全な素材」の基準としていることからだと

思われます。我々の触感の基本…安全・安心は人肌なのです。

 

ママのお腹の中の中期には

すでにレム睡眠と覚醒の繰り返しは繰り返されていますから…

 

その頃から、脳は創られはじめて

「心地よく…安心できる…安全な素材」の基準を赤ちゃんの皮膚と脳は

覚えはじめているのでしょう。

言わば、ぬるま湯状態で学んでいるのです。

 

人肌という素材を表現しますと…

 

しっとりと柔らかく…そして温かい…

というような表現になるのでしょうが

 

この「しっとりと柔らかく…そして温かい」という

人肌に最も近い木はおそらく百年杉(の赤身)です。

 

ナラ、ブナ、ウォルナットなどの広葉樹では固すぎで

パイン(松)ではしっとり感(=精油分)に欠けてしまう…

 

桧も近いのですが

杉に触れた後ではやはり固く感じますし

 

桐やバルサになりますと

確かに柔らかいのですが、今度は包み込むような「しっとり感」に欠けます。

 

やはり人肌に最も近い木は「杉」。

更にもっと言うなら「杉の赤身」。

そしてできれば「高樹齢の杉の赤身」の方が近いという事になります。

 

昨今の赤ちゃんのハイハイを大幅に省略しての

あまりに歩行が早い状況は…

あまり…いや、とっても「住」環境が不快な触感である事が

起因してはいると弊社は考えています。

 

ビニルやウレタン塗装品などは

我々が皮膚に保有する「湿気」を吸引しない為

直接接触した際にベタベタした不快な感覚

(詳しくは前回をお読みください)

を得て、それを皮膚は脳に伝えます。

 

さらに微弱とはいえ

床一面…どこまでハイハイしても

数センチという超接近状態の距離での

鼻孔から醜悪な化学物質臭の吸引が続きます。

 

脳は不快な触覚と嗅覚の情報を得続けます。

そしてそれらを「要!注意!!」状態と認識して

それを小さな身体の各所に連絡します。

 

連日続くハイハイ時の

皮膚と鼻孔による「不快」な状況からの脱出をすべく

赤ちゃんは必死に

ハイハイを省略して立ち上がっています。

 

ハイハイはとても重要な行為であることが

今やわかっています。

 

身体だけでなく

後々の心の成長…粘り強さ…などにも大きく影響する事が

わかってきました。

 

ママの人肌に最も近い感覚の木で

更にセドロールなどの鎮静効果のある物質を有する芳香を吸引しながら

副交感神経の弛緩と交感神経の抑制という

とても深いリラックス状態を得られる環境の中で

 

脳に好適な感触と芳香を伝えながら…

ハイハイを心ゆくまでしていきながら

じっくりと立ち上がっていく赤ちゃん…

 

実際の比較は無理でも

両者の赤ちゃんの将来には

その出だしから大きな差異がつきはしないでしょうか。

 

私がよく申し上げる…

日本の一属一種の樹種である杉と私たちは

遺伝子レベルで結びついている…ですとか

まぁ言い方はいろいろですが

 

なぜ我々が杉とのコンタクトを好適ととらえるのか?

という話の中には

その芳香というわかりやすさも重要なのですが

 

その触感がママのお腹の中での感触…

人肌に最も近い素材だから…という重要な要素もあるように思います。

 

そして更には我々の皮膚は(前回記しましたが…)

木材の年輪の1/1000の凹凸さえもわかってしまう

実に高感度センサーを持っていますので、その不快感も半端ないはず。

ハイハイ省略の赤ちゃんの未来が全てキビシイとまでは

申し上げないけれど…

 

この不快感が脳…そして自律神経の過緊張状態を生んでいる可能性は充分あるように思いますし

その体内の過緊張が、良い影響をもたらすとも思えません。

 

木があってもウレタン塗装であったり

呼吸する木がまったくなく

ビニル印刷の木目のみで、壁天井の全てがビニルクロスでは

さすがにやり過ぎで、床だけでも百年杉であれば

ずいぶんと赤ちゃんの未来も明るくなるような気がしてならない。