加藤の推論:百年杉8ヶ条の1

この「百年杉の8か条」は、約10年間に渡って弊社が百年杉を様々な方々にご体感いただいた『個人の感想』と、処々勉強探求してきた『百年杉と私たちの身体』に関する事象について考察し、その論拠を明らかにした推論です。

下図は「百年杉の8か条」で述べさせていただく内容をチャートにしたものです。
上図は「百年杉の8か条」で述べさせていただく内容をチャートにしたものです。(クリックで大きな図が開きます)

この図には第1条と第8条の表記がありません。
第1条は、ありがたい「百年杉」の存在を地球規模で見た記述。
そして第8条は、この図に書かれているような効果を得られる杉(SUGI)のポイントについて記しています。

「杉は日本を救う…いや世界を救う」

杉(SUGI)はわが国の湿潤な森の恵みです。
木が持つ木材としての力は生育した森の湿潤さにおそらく比例します。

乾燥した欧州の森の木は、材の含有水分量+精油分保有量も少なく燃料に使うには適していますが、抽出成分や精油分(芳香として認識)と呼ばれる、木が大地に数十年~数百年あって、生成された魔法のようなそれらの自然界の化学物質の質量は少ない。

その証拠に虫の忌避効果のあるような香りも無い木がほとんどですし、外部に放置すれば早いものは数カ月で溶けてなくなってしまうような木ばかりだ。
「固い木」はあっても「丈夫な木」は少ないのである。

それに対して古くは大航海時代よりの船の甲板のチーク。
アイアンウッドの異名をとるウリンなどの赤道近くの熱帯雨林材には外部に放置されて雨・虫・紫外線の波状攻撃にあっても実にしぶとくそれらを跳ね返して生き残るパワーウッドのメンバーがそろっている。
その差はどこのあるのか?!ぼくは森の湿潤さだと考えています。

北のオホーツク海の魚は種類が少ないけれど個体数は多い。
ニシン、サケ…種類は少ないけれど、それぞれごっそり数がいます。

逆に南の赤道直下の熱帯雨林の森の中では、じつに多くの種類の生き物が生息しています。

似ているのだけど、ちょっとだけ頭の毛の色が違う、もともと200羽位しかいないインコとか…個体数は少ないのですが、実にたくさんの種類の生き物が生息しています。

だから熱帯雨林の森林を開発しちゃうと、悲しいかな、アッ!という間に数十種類の生物が絶滅してしまうのです。

乾燥した森は多様性に欠けるが、その個体数は多く、湿潤な森は多様性に満ちていますが、個体数が少ないのです。

よくこの地球は「奇跡の星」といういい方をされますが…

実は北海道を除く日本列島は「奇跡の島」です。
私たちはこの自覚をもっと持った方がいいと思う。

ベトナムでは雪は降りませんし
パリもロンドンもベルリンも高温多湿の梅雨はありません。

日本列島は…
雪が降って、さらに多湿の梅雨がある地球上の唯一の陸地と言ってもいい場所なのです。
暑さも寒さも…多湿も乾燥も…
この地球がギューっと詰まっているのが我が国なのです。

北にいけば数はあれど多様性に欠け
南に行けば多様性はあれど数に限りがある地球。

多様であって、しかもある程度の個体数のある自然がある…
わが国はこの地球上の唯一のそんな陸地なのです。
日本列島はこの地球の縮図の島なのです。

その奇跡の島固有の1属1種の【杉SUGI】の学名は
「クリプトメリア=ジャポニカ」
その語意は「隠された日本の財産」です。
そう…まさに【杉SUGI】はパワーウッドたるポテンシャルとその個体数という
「質量」のバランスが高次元でとれた世界唯一の樹種なのです。

それでは話は戻って、パワーウッドはなぜ?みな多湿な森の産物なのでしょう?
わたしは、これは微生物や菌などの種類…多様性ではないかと思っています。

乾いた森には菌や微生物の種類じたいも少なくて、湿潤な森には菌や微生物にも多様性があるのでしょう。
おそらくその種類は桁がひとつ…ふたつ違うくらいの差があるのではないでしょうか。

世界でも類を見ない独自の食文化の発展を遂げた我が国の「発酵食文化」の製造容器は …味噌も醤油も日本酒も…
その全てが樹齢150年以上の高樹齢杉材の赤身部を使用しています。

高樹齢杉の赤身部が無ければそれらの食文化も作れなかったのです。
どうやら高樹齢杉材には食べ物を腐食させずに熟成させる力があるようです。
多様な多湿の森で得たやはり多様な菌の力を受け止める力を持っています。

【杉SUGI】にはそういう力があるのです。
ですから、木力(きぢから)は樹種だけではなく樹齢なのです。
だから「百年杉」なのです。

  • 紫外線にさらされても容易に分解しない腐食に強い木材
  • 虫の忌避効果のある芳香
  • 人が吸引して鎮静効果をもたらす芳香
  • ダントツの屋内空気質浄化能力
  • 大切な食べ物を容易に腐らせずに熟成させる力

高樹齢杉材がもつこれらの「魔法のような力」を創り出すには、菌や微生物をはじめとする、ありとあらゆる物質の多様性と湿潤な長い年月が必要なのでしょう。

加藤の推論としてのパワーウッドが育つ土壌は「湿潤な森×長い年月(樹齢)」という事です。

1年だけの湿潤さではなく、その継続性…多種多様な菌や微生物に、もまれる年月=熟成も必要という事です。

現在、世界中の製薬メーカーが熱帯雨林の精油分の調査研究をおこなっているとの話を聞きました。

多様な生命の存在する湿潤な熱帯雨林の木の葉などの精油分からは、ひょっとしたらエイズウイルスに利く特効薬などが発見されるかもしれません。けれどもたぶんうまくいかない。

…なぜなら個体数が少なすぎるから…。
我々人類は実におろかな生き物で、たかだかギターの音色がイイという理由から、ローズウッドというブラジルの熱帯雨林の木を乱伐…ほぼ絶滅させた前科がございます。

ギター用で絶滅させちゃうくらい私たち人類は愚かなのですから、特効薬じゃもう完璧に絶滅させちゃいます。
なんてったって熱帯雨林のパワーウッドは種類は豊富でも個体数が少ないのですから…。
そうなるとまた似たような化学物質で薬を製造することになります。

でも薬の定義としての…
「効果(薬効)があるものは必ず他の身体の部位に毒性をもたらす。」
という事から考えると…
やはりひとつの問題が解決しても新たな問題を生む可能性も高そうです。

杉SUGIの素晴らしさと可能性が広がるのは素晴らしいパワーウッドなのに個体数がたっぷりあるからです。

これを絶滅させるには相当骨が折れるくらいの数があります。
【杉SUGI】はわが国固有の1属1種の湿潤な日本の森にしか存在しない樹種ですが個体数が凄くある(ただ個体差も激しいから要注意!)。

人を救うにはパワーだけでなく
その個体数も必要なのですが
杉にはその両方がある。

おそらくこの質量の両立という二刀流!では、杉は世界一バランスがとれている樹種です。

最新のサイエンスによりますと、材の中に保有する各種の抽出成分による屋内のNO2(ぜん息などの呼吸器系疾患の主因)などの汚染化学物質の浄化機能では、杉は桧の実に6倍の浄化機能を有するという研究結果があります。

フィールドワークをしていますと、林産地の大先輩がたが、こう話してくださいます。
「ここは湿気がこもりやすい場所だから杉を植えろ!反対にあの辺は乾きやすい所だから桧にしとけ!」…そう言われたものです。

未だ研究所の無い頃よりわが国では口伝によって適地適木の植え方などが継承されてきました。

NO2などの汚染化学物質の浄化は、木材内に保有される各種の抽出成分の種類と量によっておこなわれるのですから、杉と桧の空気浄化能力の6倍という差は、内部に保有する各種抽出成分の種類と量の差なのでしょうし、それらの差はそのまま生育した森の湿度環境の差であり、それはそのまま菌や微生物を含むあらゆる存在の多様性なのでしょうね。

桧という木もありがたい木で、身近な樹種の中では空気浄化ランキングで第2位グループなのですが、杉につけられた6倍という大きな差は、森林にあっての生育時に多様な命を受け止められる容量…
器が杉に比較して少ないということなのでしょう。

杉は多湿な森で多種多様な菌・微生物に鍛えられて、そしてその継続性(=樹齢)によって、多くの抽出成分や精油分の種類と保有量を増やしていって、高樹齢になると、まるで魔法のような数々の「木力(きぢから)」を得るのでしょうね。

それではどんな樹種でも湿潤な場所に植えればいいのか?というと決してそうではなく、かつて赤松の松くい虫による被害のように、ある程度の乾燥気味の状態を好適とする松にとっては、林内に進む湿潤さに耐えられなくなっていって、その体調をみな崩していって、そこを虫に皆やられました。

あくまでも松くい虫はとどめを刺したのであって、その松の体調不良の原因は石油・電気が国内の隅々にまでに行き渡り、日本列島始まって以来の燃料とする為の樹木の伐採の減少により樹勢が混んで林内の湿度が上昇したことが大きな要因だったと私は考えています。

やはり湿潤さを受け入れられる樹種でないといけない。やはり適地適木であって適材適所なのです。

木の精油分は一般的に葉っぱの方が大量に含まれています。木材の材油なんてその量を比較しますと、ほんの微々たる量です。
葉の精油分=葉油は薬に使われています。よく聞く生薬配合とか…あれがそうです。

ただし前述の…薬の定義…
「効果(薬効)があるものは必ず他の身体の部位に毒性をもたらす。」という事から考えるとその存在は否定しないものの、その使用には思慮深くいきたいものです。

欧州にてかつてあったペストやインフルエンザなどの猛威による大量の死者という事実は考えようによっては、欧州は微生物や菌の種類に乏しい乾燥した大地ですので、何らかの問題によってウイルスが大発生してしまうと歯止めが利かないということなのかもしれません。

よって必然的にアンチ…キラーといった対策を常に研究してくる必要があったのではないでしょうか。世界の賢者…研究者たらなければ、人類の存続…持続性に重大な問題があったのです。ですから極めて対処的なカウンター医学薬学が発展していって、今、さらに熱帯雨林にその未来を見出そうとするのもある意味必然のような気がします。

木材に含まれる精油分=材油は葉油に比べて少量過ぎて、その精油分を薬のようには使えません(成分の種類は同じようなものらしいのですが量がぜんぜん少ない)。

そう木材ではアンチ…カウンターというような対処的なジョーカーには使えないのです。

それでも材油豊富な“香る木”が無いからこそ、葉油を利用した欧州で花開いた「アロマ文化」は人類共通の願いである…
植物が身近にある事への渇望なのでしょうね。きっと。

けれども「アロマ文化」で使用する
「葉油」は精油が多過ぎて、どうしても刺激的な芳香になります。
それに対して極少量の精油である「材油」鎮静的な傾向を持ちます。

同じような成分なのに面白いですよね。
同じ質の精油分でも、その量によって人体の受け止め方の反応は大きく違う。

「欧州のアロマ文化」は刺激的で即効性もあるのでしょうが、私の推論たる「我が国の香る住まい文化」は大きくまったく違うのです。

「大量の刺激的な葉油を使った即効性と瞬発力を求めたチェンジを狙ったアロマ文化」
「微弱で鎮静的な材油を含む香る住まいによる長期に渡る地力アップを狙った住文化」

このまるで一神教と多神教のような
大きな差異をおわかりいただけるであろうか。

大枠で申し上げれば、欧州はチェンジ!…を目的に植物の力をいただき…
我が国は病気になりづらい心身の維持と上積みの為=杉SUGIが香る住まいに身を置いたのです。

「強力な精油アロマで対処的発想の欧州」と「長期間の微弱な精油で体質改善とその維持と向上の我が国」。

そして世界の賢者たる欧州には乾いた森ばかりで、杉のような抽出成分・精油分豊富な香りのよいパワーウッドであって、しかも温かくしっとりと柔らかい樹種が無いのですから素足歩行文化になり得なかった。

そりゃそうです。
足の裏から感じられる精油分をふんだんに含んだ「しっとり感」と、木材内部に空気(=自然界の高性能断熱材)を大量に含んだ温かみが心地よさを脳に伝えます。

五感に関しては後述致しますが…
我々の安心安全の触感の原型は胎内でのママの人肌でしょうから、最もママの肌触りに似た樹種である「百年杉」の赤身部のような感触の木は、欧州には無かったのですから、素足歩行文化は生まれようもありません。
「軽軟かつしっとり」の床材が欧州には無かった。

欧州人も気持ち良ければそりゃやっていますよね。
(百年杉の床材である「尾鷲香杉」をお使いいただいている鍼灸院の先生が、時々来る英国人男性が必ず許可を得てから、靴下を脱ぐっておしゃってましたもん 笑顔)

けれども森の木は軽くてもパサパサのパイン類か…
オークのようなサメ肌の固くて冷たい木ばかり…

そう…私は欧州にも【杉SUGI】のような温かくしっとりとした好感触な樹種があったのなら、賢明な欧州人は清潔な素足歩行を選択したと考えています。

そう推察を続けていくと…もうひとつ…重大な話。
ゆえに世界の賢者たる欧州はついにここに至るまで、以下の研究・学問はまったくされてこなかったのだと思います。

香る木材…精油分豊富な高樹齢杉のような木材のある部屋に
超長期間住む事による…
超長期に渡って微弱な木材の精油分を含む空気を、皮膚と呼吸器系を通して体内に摂取し、血液を通してそれを全身にくまなく届けるなど
継続的な吸引による免疫力の機能維持と、その向上や基礎的体質の向上と維持について

ようは「百年杉の住まいと健康」という学問・研究です。

そりゃそうですよね。
乾燥大陸の欧州には杉SUGIのような、そういう木が無かったのですから…。

そう考えると本来ならば、この「木(杉)のお部屋と健康」という研究は、わが国が進めていくものだったのだろうし、わが国にしかできなかったものだったのでしょうが…

わが国はあまりにも菌や微生物などの生き物の質と量のバランスに恵まれていた為、研究探求する意思と情熱を持ち得なかった。天候不順による餓死者というとても辛い事があっても、やがてくる春や豊作の素晴らしき秋が来れば探求する情熱を持ち続けられなかった。…のかもしれないし、逆にその恵まれた環境が深く未来を考え抜く習慣を持ち得づらいわが国の人間性を産んだと言うと「言い訳」が過ぎるだろうか。

そしてやがてその恵まれた生物多様の土壌を生かした独自のランニングコストがかからない衣食住同源の文化さえも放棄して欧州文化を追従する道を選んで今があるのかもしれない。

そして更に加筆するなら、現代建築は欧州の影響を受け過ぎている感もある。
高温多湿な夏に対する備えはエアコン一辺倒では原発がいくらあっても足りはしない。

余談を承知で言えば、戦いが絶えない一神教文化と我が国のもともとの多神教文化さえも、菌や微生物を含む生物多様性と関係があるのであれば、やはりわが国が多様な多神教を基軸に独自の共存共栄の平和主義を構築~発信できずに、富国強兵策をとって独自の多様共存価値観を放棄した事は、地球規模での人類の進化にとって大きな損失だったのかもしれません。

なにかの病気になる…それを治す為の薬を飲む…そうならない為に予防策の薬を摂取する…ウイルスはやがて抗生を持ち、効いていた薬が効かなくなっていく…もっと強力なカウンター薬を摂取する…薬効はその効果があれば、必ず身体の他の所に毒性を発揮する…

やはりどこまでいってもランニングコストは右肩あがりで、Happyな結末にはなりそうな感じがしませんよね。

杉は薬ではありませんし、杉が身近にある事は治療行為でも何でもないのですが、「もう杉しかない!」という加藤の考えのベースにある推論はおわかりいただけたでしょうか?

最後に1つわかりやすい事例を・・・

ネイティブアメリカンの方々のトーテムポールはレッドシダーという木で作られていて、水に強いパワーウッドです。触っていても木力(きぢから)を感じます。
さすが先住民族の方々は凄い。
数少ないパワーウッドを探しあてる眼力があります。

欧州では、モミの木に「木力(きぢから)」を感じたのか、大切なクリスマスツリーに使います。
それに対してわが国ではモミの木は棺桶くらいにしか使われません。
わが国には、湿潤な森の恵みのお陰で、モミの木以上の木力(きぢから)のある木はいくらでもありますからね。

わが国と欧州の木力(きぢから)の選手層の差をおわかりいただけたでしょうか?

システムを含めた人知に関する事で欧州に学ぶことは未だ多くあれど、「森の恵みを住まいにお招きしてのいただき方」を発信できるのは我が国だけなのだ。

イベント時などにおいて…
もはや家に帰っても、生きた木の1本も無いはずの小学生が…
手にした「百年杉」の端材を鼻に近づけて、芳香の確認と吸引をする仕草は、我が国の人間のDNAに木々の芳香が刻まれているのであろう事を知り悲しさと誇らしさが入り混じった感情になります。

欧州の人たちは木片を手に取っても「嗅ぐ」習慣が無いものですから…

私が「Please!」と言って「百年杉」を嗅ぐ仕草を見せれば…
香りを吸引するも…
「この木片にフレグランスを入れているんだろう!」と言って返しますからね。
あぁ、つくづくこの人たちには住まいの木々が香るって発想どころか、そういう遺伝子を有してないのだなって思います。

このように、“隠された日本の財産”が身近にあることによるhappyな事」の研究が、我が国しかできない研究という事は理解できるのですが、もはや孤軍奮闘…わが国どころか、わが社しかトライしていないかのような現状は、いったいどういうことなのでしょうか(笑顔)。

それでもわが社のHPは10年前と比較すれば、非常に多くの方々に訪れていただいていますので、弊社だけではなく、大きな“うねり“がやってくる日を切望致します。
杉SUGIが評価されて渇望されて、日本中の林産地の産業になり、更には都市部の方々の心身の健康につながる日を夢見ています。

以降2条~8条はもっと具体的なので是非お読みいただければありがたいです。