尾鷲香杉(おわせこうすぎ)の特徴

床板

スギの床板

  • 樹種:「百年杉」の赤身・黒芯部のみです。
    床材に白太部を含まないのが「尾鷲香杉」床材の特徴です。
  • 形状:長さ1820ミリ / 厚み15ミリ (12ミリへの対応可能です)
    ダンボール包装品 マンションリフォーム時のエレベーター荷上げ可能品です。
  • 加工:本実加工 エンドマッチ加工 無塗装品
    • 木造住宅などでご要望の多い厚み30ミリ製品への特注対応可能です。
  • セレクトポイント:
    • 板幅が狭い方か広い方か?
    • 節の少ないグレードが精油分豊富で香りも濃厚です。「百年杉」の中での精油分と香りの濃厚さをお選びください。

壁板

スギの壁板

  • 樹種:樹種は全て「百年杉」ですが…
    床材と同じく「赤身・黒芯部」、白太部と白太~赤身部の混合の「源平(げんぺい)部」、「白太部のみ」の3種になっています。
  • 形状:
    天井材に使う長さ3640ミリ
    天井までの壁板の長さ2700ミリ
    腰壁に使う長さ1900ミリ

    の3種があります。
  • 加工:本実目透かし加工 無塗装品
  • セレクトポイント:
    • 板幅が狭い方か広い方か?
    • 使用場所には主に「香り」を求めるのか?それとも調湿の湿度維持を求めるのか?それによって3種の部位をお選びください。

4種類の部位

黒芯(くろしん)

「黒芯(くろしん)」

「赤身」と呼ばれる杉の芯材が、黒味を帯びた部位。最も精油分豊富な製品です。

黒芯の丸太のうち黒芯として製品化できる割合は10%を切ってしまう程の貴重品です。

赤芯(あかしん)

「赤芯(あかしん)」

文字通り「赤身」の芯材部です。ゆで卵でいうところの黄身の部分になります。「黒芯」に次ぐ精油分だと思われます。

源平(げんぺい)

「源平(げんぺい)」

平氏と源氏の旗の色になぞらえた、その際だった紅白の色あいが特徴です。

杉の芯材である 赤身と「白太(しらた)」と呼ばれる杉の辺材が織りなす力強い木目は、杉の醍醐味でもあります。

「白太」は精油分が豊富ですが、「香り」が少ない部位です。

白選(はくせん)

「白選(はくせん)」

白太ばかりの部位でしかも節がほぼ無い壁板です。

白太は香りはほとんどしませんから恩恵物質の放出は少ないかもしれませんが、湿度調整能力・空気浄化能力は赤身より優れています。

比重が赤身部より軽い分、調湿空気浄化タンクの容量が多いのです。
赤身よりも柔らかいので床板には不向きですから壁板のみのグレードです。

極端な例え話ですが、柔らかく摩耗にも弱いので、スポンジのような、床には不向きな部位だと思ってください。けれども天井や壁に使用すれば床と違って劣化もしずらいですし、高い空気浄化・調湿効果を発揮してくれます。

尾鷲香杉グレード

「肌目(はだめ)」

木は成長して樹高が高くなり、下部の枝は光合成の役目を終えて落下します。木は太さも成長もしますから、その枝跡は木の成長と共にくるまって、やがて外見からは節がないように見えますが、樹の中心部にいくにしたがって以前あった枝跡をたくさん有していますから、バウムクーヘンに例えますと、丸太は「バウムクーヘンほしブドウ(=節)入り」なのです。

ある程度の高樹齢になった場合、その丸太の外側である白太部で節の無い板を取る事は容易でも、赤身は節が出やすいので、肌目のような節の無い板は希少価値が高いです。そして珍しいだけでなく実際に精油分の量も多い部位なのです。

赤身部こそが精油分が豊富で芳香が豊かであって、その芳香が数々の恩恵物質を放出してくれているのですが、この写真でいうと3と4の板。それから18と19の4枚の板の赤身が最も精油分が豊富な所なんです。

赤身の中でもその外周よりの部分、ここが木材の精油分の大トロになります。「肌目」はここの部位なんです。ですから見た目の希少価値だけでなく精油分の油売りである「尾鷲香杉」としても最も価値あるグレードとして位置付けています。

尾鷲香杉の部位グレード

肌目(はだめ)

肌目(はだめ)

同じ百年杉の赤身・黒心部でも、その外周部寄りのアウトコース部は最も精油分豊富な場所になります。マグロで言うところの大トロになります。

それが証拠に同じ赤身部でも最も色が濃くなっています。この辺の部位は百年杉ともなると節はほぼございません。
この節がほとんどない最も精油分豊富は部位が「肌目(はだめ)」になります。
(※上部写真における大体の位置:3・4・17・18)

健香(けんこう)

健香(けんこう)
小さな生きた節や葉節(はぶし)と呼ばれる点状に見える極小の節は含みますが、抜けた節穴の埋め木処理をしていない仕訳けです。

葉節は根に近い部分に多いのでやはり精油分は豊富です。枝跡の埋め木処理はしていませんので、「肌目」同様に接着剤やパテも一切使用していないグレードになります。(※上部写真における大体の位置:5・6・15・16)

小枝(こえだ)

「小枝(こえだ)」

小節と呼ばれる小さな枝跡のみの「木あじ」です。「肌目」や「健香」よりもう1~2枚内側の赤身部より製造しています。
多少の埋め木処理はされていますが、百年杉が持つ木目を楽しめる上品な製品です。
(※上部写真における大体の位置:5・6・15・16)

枝目(えだめ)

「枝目(えだめ)」

更に赤身部を内側に入っていきますと、かつての枝跡の節がたくさん出てきます。そういった枝跡が多くある「木あじ」です。

精油分としては前記の各種のグレードには劣りますが、それでも百年杉ですので、他の杉製品とは一線を画す芳香と色艶です。
枝葉がなければ木は成長できませんから、「力強さ」や「たくましさ」が感じられる製品です。
(※上部写真における大体の位置:7・8・12・13)

木なり

上の4つのグレードをひとつにまとめた,節の選別を行わないグレードです。
杉の「木あじ」をそのまま生かした、「杉らしさ」が溢れる製品です。

尾鷲香杉の価格

床板 設計価格表[税別]

床材は精油分の多さと多少の希少価値を踏まえて価格差をつけています。

(1820×114~130㎜×15㎜、無塗装/エンドマッチ加工あり)

『赤芯(あかしん)』、『黒芯(くろしん)』込み

グレード 働き114㎜(16入)3.32㎡
価格(束)
働き130㎜(14入)3.31㎡
価格(束)
肌目 80,000円 88,200円
健香 65,600円 72,800円
小枝 51,200円 57,400円
枝目 33,600円 37,800円
木なり 57,600円 64,100円

力持ち

  • 捨て貼り用下地板です。白太も入ります。
価格(束) [税別]

  • 1900mm×120×12~15mm(15入)[3.42㎡]
  • 1900mm×130×12~15mm(14入)[3.46㎡]
  • 1900mm×140×12~15mm(13入)[3.46㎡]
  • 1900mm×150×12~15mm(12入)[3.71㎡]
13,600円

※ その他の幅広・厚板材など材など、別途お問い合わせ下さい
※ 上記製品には、束あたりの別途運賃がかかります

壁板 設計価格表[税別]

厚み12mm/無塗装品/エンドマッチ加工なし
本実目透し(ほんざねめすかし)加工
受注生産にて本実(ほんざね)加工もできます

『源平(げんぺい)』、『白選(はくせん)』込み

グレード ℓ1900 働き114㎜ 3.47㎡(16入)価格(束) ℓ1900 働き130㎜ 3.46㎡(14入)価格(束) ℓ2700 働き114㎜ 3.08㎡(10入)価格(束) ℓ3640 働き114㎜ 3.32㎡(8入)価格(束)
健香 40,000円 42,000円 44,000円 50,400円
肌目・小枝 32,000円 33,600円 35,000円 40,000円
枝目 24,000円 25,200円 27,000円 30,400円

『白選(はくせん)』

グレード ℓ1900 働き114㎜ 3.47㎡ (16入)価格(束) ℓ1900 働き130㎜ 3.46㎡(14入)価格(束) ℓ2700 働き114㎜ 3.08㎡(10入)価格(束) ℓ3640 働き114㎜ 3.32㎡(8入)価格(束)
健香 48,000円 50,400円 60,000円 72,400円
肌目・小枝 40,000円 42,000円 50,000円 60,000円

『黒芯(くろしん)』、『赤芯(あかしん)』

グレード ℓ1900 働き114㎜ 3.47㎡ (16入)価格(束) ℓ1900 働き130㎜ 3.46㎡(14入)価格(束) ℓ2700 働き114㎜ 3.08㎡(10入)価格(束) ℓ3640 働き114㎜ 3.32㎡(8入)価格(束)
肌目 76,800円 85,400円 肌目/健香/小枝
70,000円
肌目/健香/小枝
78,400円
健香 62,400円 70,000円
小枝 48,000円 54,600円
枝目 33,600円 37,800円 37,000円 42,400円

※ その他の幅広・厚板材など材など、別途お問い合わせ下さい
※ 上記製品には、束あたりの別途運賃がかかります

赤板タイル

  • 寸法:縦440㎜×横440㎜×厚16.5㎜
  • 価格:3,500円(税別)/枚
    • 1面スロープ付き 3,600円(税別)/枚
    • 2面スロープ付き 3,700円(税別)/枚

※「スロープ」とはドア・建具などの干渉を避けるため「赤床タイル」の張り始め場所などにつまずき防止の傾斜をつけたものです。

置いて、はめるだけで施工可能なセルフビルド用床パネルです。
百年杉の赤味・黒心部のみで製作されています。
通常の床材と違って、移設・譲渡・販売可能な製品です。
賃貸物件にお住まいの方でも百年杉ライフをはじめられます。
この「百年杉の赤床タイル」を置いて…
隣接させて置く「赤床タイル」との間に同封されている「ジョインター」をはさんで接合させていくだけです。

赤板タイルの施工例

お問い合わせはこちらから

床材 尾鷲香杉

床が変わる。床は触れる!人生が変わる!

尾鷲香杉の特長、床材・壁材の価格、ご留意いただきたいことなど、細かく記載しております。

数ある住宅部材の中で、床材だけが他の部材と決定的に違うのは、常に私たちの身体に触れているという点です。

それなのに「良い床材」で検索しても…

  • 傷つきづらい床材
  • メンテナンスしやすい…メンテナンス不要な床材

…などが多く出てくるだけでして…
直接触れて…気持ちよく感じるのか?
不快に感じるのか??
そこを床材の選択の根拠にあまりされていないのが弊社は不思議でなりません。

そこで常に私たちが触れている状態の「床材」を多方面から考えて、その中で弊社がお勧めしている床材である「尾鷲香杉」の立ち位置をご一緒に考えて明確にしていきたいと存じます。よろしくお願い致します。

All you need is SUGI 杉のお話その⑦ いつまでもハイハイしていたい床

All you need is SUGI 杉のお話その⑦ いつまでもハイハイしていたい床 ~ 五感として記憶する、ママの触感の床~

人を好きになる際に… 各種の数値のみでその人を好きになる… なんて人はいませんよね。 床材の各種の数値データはともかく…

皮膚が床材の感触を「好適!」ととらえれば… 脳はその信号を受け取って… 「今のままでいいんだよ!easy!!」 …と自律神経を通じて各種の臓器に伝達する事でしょう!

しかし、逆に床材の感触を「不快!」に感じたら… 「要注意情報発令!caution!!」 脳は荒天前夜の天気予報のように各種の臓器に警報を発令しないでしょうか?

何しろ我々は床材との接触は避けられませんからね… これでは… 皮膚→ 脳に不快が伝わって… … 脳からの注意報が自律神経に伝わって… 自律神経の過緊張状態や血管などの収縮の常態化になりはしないでしょうか?!

赤ちゃんだってそうです。 木目印刷のビニルシートの床や、傷つきづらい化学物質コーティングの床の上じゃ… その感触や化学物質の臭気を不快に感じて… ハイハイを省略して早く「立とう!」 …そうして「化学物質との距離をとろう!」 …としている赤ちゃんが多いのでは? …という疑念を弊社は抱いています。 (現代の赤ちゃんは立つのが早いのでは?)

「ところが…ハイハイはとても重要な行為でして… ・バランス感覚、反射神経、筋力強化や体幹や腰痛… ・言語能力、集中力や精神的な発達… にさえも影響してくるのだそうです。

そうであればなおさら、触れて転がって気持ちのイイ床材の上で育ってもらいたいものですよね。 ※ 嗅覚と杉の芳香の話は「杉の素晴らしさ① 眠れる森のSUGI」をお読みください

「五感」とは、その全てをママの胎内で身につけてから産まれる…「身を守る」ための大切なものです。(子どもが苦味を嫌がるのは、毒を避けるためです)。 我々が触れて最も好適な触感は「人肌」であり、触られて最も好適な触感も「人肌」です。 これはおそらく、胎内でママの内側を触っていた時の感触だからです。

温かく… やわらかく… そして「しっとり」とした触感…。 おそらく、そんな「ママの触感」に最もにている木は単なる杉…ではなく、百年杉の赤身・黒芯部です。

…ということは… 「尾鷲香杉」が床にあるということは、常に足裏より好適な触感を感じ取って、その状況を自律神経を通して全身に伝えられる…という推論も成り立ちます。 自律神経の好適な弛緩と血管などの拡張の常能化

赤ちゃんから大人まで五感の本能としての「心地良さ」を感じる床。それが「尾鷲香杉」です。 賃貸物件の方におかれましては引っ越しも可能な「百年杉の赤床タイル」を床材としておすすめしています。 ¥3,780 (本体価格¥3,500)/枚

サイエンスからみる百年杉

温かさのサイエンス

尾鷲香杉の床板を施工した現場
「五感で床を選ぼう!」…と言いつつもサイエンスも多少は使いながら「快感の床」を探究していきましょう!

まずは「固さ」の話「木」は他。 の素材と比較すればやわらかい素材ですが、その固さは千差万別の印象を受けます。

人はやはり「やわらかい木」の感触を好む傾向にあるようです。
それは「温かさ」とも関係があると思われます。

人肌のような柔らかさを持った温かさを「好適」ととらえるのですが、「固く冷たい」モノには不快を感じる傾向があるように思います。

そう考えますと身近な素材の中で最も断熱効果が高いのは空気ですから、木材の中に空気がたくさん含まれる軽い木の方が「温かい」という事になります。

冒頭でお話ししたように傷つきずづらい床やメンテナンス不要な床にしようと、化学物質にてコーティングなどをしたりしますと「熱逃げ」をおこしてドンドン冷たくなっていきますし…いわゆる熱伝導率で比較しますと木は0.07~0.10くらい。それに比較して鉄は53.00、アルミになると175.00ですからね。アルミは木の2000倍も熱を伝えやすい素材という事になります。

さすがにこれらの金属の床では夏は「アチチ!」で歩けないでしょうし、冬だと足の裏の皮がむけてしまいますよね。
弊社の今までの研究では、素足歩行文化の我が国で「温かさ」を感じられる床材はそうは多くないと考えています。

樹種 比重
キリ(外国産) 0.30
スギ 0.38
ヒノキ 0.44
パイン(外国産) 0.45
カラマツ 0.50
赤松 0.52

このあたりの木が限界ではないでしょうか。
この中で更に日本の木となると4種類しかありません。
これ以上重い=冷たい木だと素足歩行は困難となってきます。
欧米のような屋内での土足歩行であれば、もっと冷たい木でも問題ないのですけれどね。清潔な我々日本人はそれらを好みませんからね。比重で言うと0.5程度が冬の素足歩行のボーダーラインになろうかと考えています。0.5ですから木材のうち半分以上は空気である木材というのが目安になってきますね。

「しっとり感」のサイエンス

百年杉の床でリフォームした部屋
お次は「しっとり感」のサイエンスです。なかなか数値化の難しい分野ですが触れた際の感触が…
「固くてガサガサのサメ肌のようなモノ」よりも…
「やわらかくてしっとりとした艶やかなモノ」の方がイイ」ですものね。

植物には「精油(=エッセンシャルオイル)」という揮発性の油があって、それぞれ特有の芳香があってその芳香には各種の効果効能があります。
これらの存在を私たちは一般的に「香り」として認識していますが、床材に触れた際の「しっとり感」は、この精油分が源となっています。
弊社で販売している「尾鷲香杉」と外国産材のパイン材との比較がわかりやすいと思われます。軽さ=温かさの比重比較ですと…

樹種 比重
スギ 0.38
パイン 0.45

とスギの方が2割程度軽くて…
熱伝導率の計測では…

樹種 熱伝導率
スギ 0.087
パイン 0.120

ですから数字上は4割程度スギの方が温かい…
という事になるのですが、実際に五感で感じる歩行感には、もっと大きな差異があるように思います。
パイン材のパサパサした触感に対して、弊社の百年杉の床材である「尾鷲香杉」は、じつに「しっとり」とした心地よい歩行感です。この差は精油分の含有量の差だと弊社は考えています。(もちろん精油分が豊富という事は豊かな芳香にもつながります)

多湿な森のパワーウッド

それではなぜ?
欧州産のパイン材には精油分が少なくてスギには多いのでしょうか?
弊社ではそれは育った森の湿度の違いではないかと考えています。
外部放置によって長期の耐久性がある木材は…
古くは大航海時代のチーク材。

最近ではエクステリア材としてのウリンやイペなどの樹種は全て多湿な熱帯雨林材ですよね。いわゆる頑丈なパワーウッドたる木材は多湿な森の恵なんです。

そしてその耐久性の源はやはり精油分だという事になります。木材の耐久性はその堅さではなく精油分なんですね。
ですから堅いはずのメープルやカバザクラの方がスギより早く溶けてなくなってしまうのはそういう事からなんですね(外部放置した場合)。

数量膨大な精油分の少ない木と種類豊富だが少数のパワーウッド

そして更には一般的に多湿な地域の生き物は個体数が少なく、されど種類は豊富です。
オホーツク海の魚の種類は少ないけれど、個体数は多いですよね。
鮭、ニシン…。

その逆に多湿な熱帯雨林の森には、もともと少数の数しか存在しない多種のインコなどが生息しています。ですから熱帯雨林を不法伐採されてしまうと数十種類もの生き物が絶滅してしまうのです。

実は多湿な梅雨があって雪が降る陸地は、この地球上には北海道を除く日本列島しか存在しません。地球は「奇跡の星」と言われますが、この日本こそ「奇跡の島」なのです。その日本の一属一種の固有種である杉こそは精油分の豊富さと個体数のバランスを兼ね備えた世界で唯一の樹種だと弊社は考えています。

やわらかく、しっとりとして、しかも温かく、私たちはその芳香を含めた感触を心地よいと感じて、更にはその個体数が大量にある栽培可能な資源。杉は最も床材に適した樹種ではないでしょうか。

「世界の賢者」足る欧州にはなぜ清潔な素足歩行文化がなかったのか?…は好適な感触と芳香を有しながら更に大量に存在するスギのような樹種が、乾燥した大地で多様性に欠ける森である欧州にはなかったからではないでしょうか?

学名「隠された日本の財産」

スギが存在すれば賢明な欧州の人たちは靴をぬいだ文化になっていたと想像する事は想像に難くありません。それが証拠にアロマなどの大量に精油分が存在する(刺激的な「葉油」を原料) とするアロマ文化は存在するのですからね。

精油を重要ととらえる考え方は有しています。しかし、「葉油」と比較して微弱な精油分である(鎮静的な)「材油」を超長期に渡って吸引して、触感を好適ととらえることによる健康などの学問は無いのですよね。

つくづく欧州にはスギのような木が生まれ得ない乾燥した大地だった事が我が国との文化の違いにもつながっているように思います。そして更には素晴らしき杉があるのにわざわざ欧州よりパインを輸入している現状を滑稽にも感じます。

杉の学名は「クリプトメリア=ジャポニカ」。
語意は「隠された日本の財産」です。財産があるのにわざわざパサパサの木を輸入するのはいかがなものでしょう。

【黒芯 (くろしん)】赤身が黒い杉のこと、耐候性(たいこうせい)抜群も乾燥が全然進まない。【赤身 (あかみ)】心材部、節が多い、樹芯部は「割れる・反る」、耐久性高い、乾燥しづらい。【白太 (しらた)】外側の辺材部、節は少ない、耐久性劣る、乾燥は容易。【源平 (げんぺい)】赤身部と白太部が混在する部分

All you need is SUGI 杉のお話その③ 空気浄化には杉!

空気浄化には杉!

放射性物質、PM2.5 …まったく、外気の中にはよろしくないものがウヨウヨ…(PM2.5 となると…もうそれは液体なのか?固体なのか? のカテゴライズさえ困難な小ささですが、中身は危険な重金属類…ため息…) 二酸化窒素(NO2)もその代表的な困った物質です。 まぁ、これだけ自動車が走っているんですから、困ったことにたくさん存在するのですが… これらは様々な呼吸器系疾病の主因と言われています。

そんな中、大阪府環境情報センターの調査では、杉は、この困った二酸化窒素(NO2)を70%~90%も吸着固定化してくれるという… なるほど…百年杉を使った「尾鷲香杉」の壁板や床板を貼ったりしたら、ぜん息の症状が緩和したという事例はそういう事だったんだね。

しかも、杉の凄いところは二酸化窒素(NO2)を吸着してそれを他の物質に置き換えてその体内に固定化しているところだね。 ・セルロースと結び付いて硝酸や亜鉛酸として体内に固定化したり… ・ポリフェノールが酸素に還元させたり…もはやマジシャン!! 百年杉は百年間大地にあっておそらく数千、数万…の物質をその体内に蓄えているんだろうね。 だから、数百、数千の化学物質が屋内にあっても… それぞれの化学物質と木材内の多様な物質と結び付けて固定化・無力化しているのかも知れない。

杉の木材としての「軽さ」は逆に、この屋内空気浄化作用の肺活量の大きさを示しています。 欧州の「オークの文化」が根源であろう…ナラなどの広葉樹は、材の狂いが少なく、家具材として優秀である……と言われていますが…

それって「大して呼吸しない木」=「大して屋内空気を浄化しない木」ともいえますよね。 木材の屋内空気浄化に関する研究は、欧米ではほとんどされていませんから(もっとも…だからこそオークの文化なんだけど…)、欧米偏重主義の方々には気付きづらい、大事なポイントなのです。

そして杉は「呼吸」の過程でその体内に有するセドロールなどの鎮静(効果)恩恵物質を放出している事がわかってきました。 迷惑物質を吸引吸着してくれて、その体内に固定化してくれて… さらに体内にある恩恵物質を放出してくれる! …だなんて… まさにその学名たる「隠されて日本の財産」ですね!

人に例えるなら… ・人の借用書をバッグにしまい込んで忘れてくれて、現金をふりまく人? ・ゴミを拾いまくって、子供たちにアメ玉を与えてくれる人? …とにかく素晴らしすぎます。 ありがたい限りです。 そんな素晴らしき杉の屋内空気肺活量は「いつまで続くの?」 …とよく聞かれますが、 ポリフェノール還元は屋内使用ではほぼ半永久的で、実際に百年以上前の杉からも浄化作用は確認されています。 半永久的!

屋内空気質に関する知見と屋内環境に対する杉の有効性

子ども部屋や寝室にがあればもっと元気になれます。
屋内空気質を百年杉で浄化してもっと元気に!

平成24年6月24日読売新聞記事の切り抜き
平成24年6月24日読売新聞記事の切り抜き

劣悪な屋内空気質(Indoor Air Quality=IAQ)は子どもの集中力・計算力・記憶力に影響を与える。

(アメリカ環境保護庁 2000年)

現代生活において、人々は90%以上の時間を屋内で費やす。我々は空気中に存在するあらゆる汚染物質に食糧と同様に考慮しなければならない。建材・接着剤・ペンキ家具やその他のものは空気汚染の代表的な原因である。

(世界保健機構WHO「健康な屋内空気宣言」2000年)

室内からは数百の揮発性化合物が検出され、中には有毒性や発ガン性、突然変異を引き起こす性質を持つものもある。例えば欧州のぜん息患者の20%は屋内で吸入した物質によるものとされている。

(EU共同調査センターJRC)

それでも子ども部屋や寝室に百年杉を使わないの!?

杉はぜん息などの呼吸系疾病の主因たる二酸化窒素(NO2)を70%~90%減らします…。

(大阪府環境情報センター 2004年)

杉の芳香は自律神経と脳に直接作用して鎮静効果を与えている。

(森林総合研究所 1998年)

杉で夜間多尿が消失 切り札は低温乾燥
「精油分豊富な杉の鎮静効果でリラックス状態(自律神経の安定・血管拡張)を得たため交感神経の過緊張が解除され、睡眠障害が改善…。」

(林材新聞 2010年)

「尾鷲香杉」は、お客様に知っていただく製品

精油分は樹齢に比例

それでは最後に同じ杉でも、そのポテンシャルについての違いを考えてみましょう。
低樹齢材< 高樹齢材なのです。
「尾鷲香杉」→ 樹齢百年程度の高樹齢材のみにて製造されています。= 百年杉の床材
ですので、たくさんの精油分を保持した床材が「尾鷲香杉」です。

赤身に精油分

そして「部位」 。ゆで卵の白身のような場所にある白太(しらた)と呼ばれる部位は香りもしませんし精油分も少ない(反面、樹内に有する水分による空気浄化作用は多く有しています)。

それでは「しっとり感」も得られないですし、精油が少ない白太は軟らかく耐久性に劣りますから、毎日踏みつける床材には不向きな部位です。けれども世の中にはコストダウンの為に白太部を含む(=源平(げんぺい)と言います。赤身味も白太部も混在する材の事です)床材は実に多数存在します。

しかし弊社がお勧めする「尾鷲香杉」床材は一切の白太部を含まない、ゆで卵に例えれば黄身(きみ)に相当する赤身部と黒心部のみの部位構成とさせていただいています。

精油分の見分け方

「尾鷲香杉」のテカリ
ここで同じ杉でも同じような樹齢でも…同じ赤身部でも精油分の量を計る方法をお教えしましょう!それは赤身部の色の濃さです。赤の色が濃厚であればあるほど精油分は豊かだと考えていいでしょう。

ピンクや朱色の赤身より血液のような赤身やまるで黒に近いような「黒芯(くろしん)材」の方が含有精油分は豊富です。「尾鷲香杉」は多湿を好むスギ材の中でも年間降雨量の多い多湿な地方の樹齢100年程度の高樹齢材の赤身・黒心部のみで作られている床材です。

「尾鷲香杉」より香りが濃厚で「しっとり感」のある床材の生産は不可能ではありませんが、かなり難しい事だと自負しています。「尾鷲香杉」以上に「好適な感触で香る床材」は流通経路には存在しないはずです。

品質至上主義の逸品

本章で繰り返し記してきました、「精油分豊富な高樹齢のしっとりとした豊かな芳香の素晴らしい杉」というのは、実は日本中に存在します。けれども、それらの「極上の杉」の質量ともに豊富な産地となると限られてくるのです。

たとえば弊社の所在地である埼玉県にも「極上の杉」はあるのですが、その量が限られているのですね。ですから、1年じゅう生産していても、「半年前の杉は凄かったけど…今の杉はそこまでの逸品じゃないよね。」とうような事が起きてしまいます。

カタログをご用意して年中、同一価格にて同等品質であって、しかも最上級のクオリティの床材をご提供するには、それ相応の質の「極上の杉」が大量になければならないのです。

そう考えますと年間降雨量や湿度と植林~造林文化の成熟と情熱の継続から考えても…「多湿な森の恵み」たる杉の最上級品質のみを扱うには紀伊半島周辺と高知県あたりの杉を扱うのが必然となってくるのです。

「地産地消」は素晴らしい事ですし、弊社も大賛成の考え方なのですが、こと「木材の地産地消」が都道府県産材の振興であるのなら、その考えの根底には「杉はどこのだって同じでしょ。」…という考えがあるように思います。

弊社が三つ星のお寿司屋さんであったとします。品質至上主義にて、寿司ネタを入手すべくがんばると思います。たとえ大間のマグロでも、その日の脂ののりがイマイチであったのなら、壱岐のマグロを入手するとか…。

けれども、最初から相模湾のマグロ限定では「品質至上主義」にはなりません。
本来の品質至上主義であれば、魚市場のように、全国すべての杉を対象にすれば良いのかも知れませんが、それでは森と人をつなぐチャレンジへの、持続的な取り組みのパートナーを得られません。

「品質・人…」最高の精油分保持の床材の持続的生産を考えた結果、この「尾鷲香杉」というパッケージとなりました。

「尾鷲香杉」はプロによる施工をお勧めしています。

「品質至上主義での杉床のものづくり」がご購入予定者の方々の幸せにつながると弊社は強く考えて「尾鷲香杉」をプロデュースしていますが、設計・建築の担当者の方にとっては床材は多くの部材のひとつに過ぎないのです。

設計施工となりますと、建築以外のお施主様の長きに渡る人生プランにまで介入しなくてはいけませんし、そういったまた別の大きなお仕事がございます。

弊社では今までの経験により「尾鷲香杉」はお客様ご自身が弊社よりお買い上げいただいて、プロが施工する事をお勧めしています。

様々な建築お打ち合わせの過程の中で「尾鷲香杉」の品質至上主義の床材の恩恵などの「杉の素晴らしさ」をなかなか見出してくださらないプロの方々も多くいらっしゃりますので、結果…「尾鷲香杉」をやめて、他の杉床材にされるケースも多いのです。

それはそれで致し方ない事なのですが…「あのときあきらめなければ…」のようなお手紙やメールを後日いただくと、やはり心が痛みます。床は常に直接触れている唯一の部材です。

ある意味、身体面では最重要な建築部材です。後々、後悔されないためにも、弊社に直接ご連絡いただきまして、ご体感くださるなり、他の床材との品質の違いをご理解の上、様々なご検討をいただいた後に、直接お買い上げいただく事をお勧め致します。弊社webショップよりのご購入でしたら、カード決済も可能です。

尾鷲香杉の床施工事例

傷は劣化ではないという考え

もちろん、杉の床は柔らかいですし、モノを落とした際など傷はつきやすいです。スギは堅い木より傷つきやすい樹種です。

お年を召した役者さんのシワやシミの目立つお顔を「人生の年輪」「人生経験を物語る表情」などと例えられますが、そういった経験が感じられるお顔は決して人間そのものの風化や劣化ではないはずです。

木材の場合も「木材の風化の速さも条件や樹種によってかなり差はありますが、通常は風雨にさらされても100年で表面から3ミリ程度とされ、量的には100年で1.8%程度という調査もありますから半分が無くなるのに実に2700年もかかることになります。」(上村武著「木づくりの常識非常識」より)と言われていますから、スギの床の傷=劣化…性能低下…崩壊の序曲ではないのです。

とはいえ、床の傷を「人生のしわ」のように容認できない方にはやはり「尾鷲香杉」はお勧めできません。
もちろん「傷があった方がイイ!」と言う方も少ないのでしょうが、アンティーク家具の数百年を経た経年変化での“木あじ”と数々の傷の風格や古寺の建造物の傷とその重みをご理解いただけない方は他の床をご検討された方が良いと思います。堅い樹種やウレタン塗装品と比較しますと傷はつきやすい床板です。また傷つきやすいという事は修復も容易ということでもあります。

写真は「尾鷲香杉」の床板にあえて傷をつけて(写真①)…その上にビチョビチョに濡らしたティッシュを置いて(写真②)…傷ついた部分を膨らませた(写真③)実験です。アイロンと濡れ雑巾を使って強制的に膨らませば早く効果は表れますが、こういう方法でもかなり効果があります。

写真①「傷がついた床板」

写真①「傷がついた床板」

○囲みの場所に凹みがあります

写真②「濡らしたティッシュを置いた状態」 そのまま15分ほど放置しました

写真②「濡らしたティッシュを置いた状態」

そのまま15分ほど放置しました

左の写真③「ティッシュをとった状態」

左の写真③「ティッシュをとった状態」

ティッシュをとって1時間ほど放置→ 右側の浅い凹みはほぼ修復しました→ まん中と左側の傷もよくみればわかりますが…レベルまで修復されました。(汚い水やあまり長時間放置すると水染みになる場合がございます)

頭寒足熱

足下からのぬくもりが持続する

足元(下半身)は温かくして、頭(上半身)は涼しくというのが東洋医学の基本的な健康への考え方だそうです。足元が冷えていては血のめぐりも悪くなりますし、頭は冷やすというより頭は温めない方がいい…ということです。確かに脳は高熱に弱いですし、頭がボーっと熱くてはよい判断もできないですよね。

冬季にエアコンのみで暖を取ろうとしますとこの「頭寒」ができません、温かい空気は上昇し冷気は下に移動しますから、それでなくても上部にあるエアコンの吹き出し口ですから、頭ばっかり暑くなって健康面に有利な下半身がいつまでたっても温まりません。

それを是正するのが強制床暖房(電気・温水など)なのでしょうが、この人工の温かさ…というのはどうしても継続すると熱く感じてしまいます。(夏季のエアコンもそう…人工的な冷気は継続して浴びると寒く感じます)人は熱く感じれば自動的に体温を冷やすべく体内にてがんばってしまいますから、強制床暖房に常時居る事が体温の低下を招くのでは…と警鐘を鳴らす方もいらっしゃいます。これらの床暖房は快適というより「快楽」に近いのでしょうが、果たして「健康」なのだろうか…という疑念がどうしてもあります。「快楽と健康」は難しい課題です。人は快楽を求め過ぎて、結果として健康を害しがちになります。

健康とはバランスの良い(過食ではなく)粗食と適度な運動とストレスが溜まらない…というすべてにおいてほどほどの生活基盤が必要です。「スギの床」の自然の温かさ…ちょうど人間の体温と相性のいい「人肌の温かさ」は「過ぎず」に丁度良い床ではないかとお勧めしています。

精油分豊富な丸太だけをつかっています

「尾鷲香杉」のテカリ

左の写真を見ていただいて、その木材の精油分の光沢…といいますか「テカリ」がおわかりいただけますか?これが「尾鷲香杉」です。
「尾鷲香杉(おわせこうすぎ)」とは「尾鷲に自生する香杉(こうすぎ)」という樹種ではありません。樹種としては日本固有種であるスギです。

ただし同じスギでも非常に芳香が豊かで香りが強いスギの木材生産が可能になったので、それを「尾鷲香杉」と命名して生産しているのです。

「豊かな芳香」の源は樹芯部の赤身や黒心(くろしん)と呼ばれる部位から発生します(白太は匂いがほぼしない部位です)。その芳香の豊かさは丸太がもともと有している精油分に比例します。精油分が豊富な丸太とは、時間をかけてじっくりと育った高樹齢の丸太です。

上が「尾鷲香杉」の床板で下は他社の床板

右の写真をご覧ください。上が「尾鷲香杉」の床板で下は他社の床板なんですが、その違いの一端をご理解いただけるでしょうか?両方ともスギの赤身部のみの部位で、同じくらいの樹齢で成長の速度も似たようなものです(年輪の間隔がだいたい一緒)。けれども極めて主観的な表現で恐縮なのですが、上の板の方が年輪の冬目に力強さがあるように感じられませんか?上の板の方がアブラギッシュ?な濃さといいますか、生命力が感じられませんか?

その丸太の精油分の含有量を予測する為に製材所さんの目利きの方々は、丸太の「こぐち」からバウムクーヘンのような年輪をみてその油分所有量を予測するのです。そう言えばマグロのアブラの乗りも、尻尾を切り落としてそこの断面からみて判断するようですが、それと似ていますかね。

日本最高級の精油分を有するスギの丸太

下の板の素材であった丸太はおそらくは上品でおとなしい木(あんまり形状変化しない木)である事が「こぐち」を見て予測されたのでしょうが、「尾鷲香杉」を名乗るにはもともとの精油分がちょっと少なくて、これくらいの精油分では「尾鷲香杉」の素材にはセレクトされません。とはいえ下の板もgoodな床板ですし、乾燥方法もある程度の高い温度での乾燥装置を使っているらしいのですが、それもその使用時間を最小限の使用にとどめて頑張って「木づくり」をしてきた情熱が伝わる板です。

「よい木も悪い木も無く、ようは適材適所」なのですが、「尾鷲香杉」とは、いわば「スギの精油分の油売り」にこだわったような製品ですので、そんな所を是非知っていただければと写真を見ていただきました。日本最高級の精油分を有するスギの丸太だけを使って、精油分保持乾燥方法としてやはり最高級の製品が「尾鷲香杉」なのです。

「尾鷲香杉」豊富な精油分を実感する

にじみ出た豊富な精油分

この写真は「尾鷲香杉」の床板を期間限定展示した後に、それを撤去して数カ月保管した後の写真です。

節と木材の間から精油分があふれ出ています。
節は一切何も染み込まない部位ですので、そこをつたって豊富な精油分がにじみ出て目視できます。

最初は何かと驚いたのですが、豊富な精油分を目視できるのは珍しい事です。

通常は裸足や靴下で歩行していますから、精油分は私たちの足の裏に毎日まいにち微量ながら付着しているのでしょうし、靴下はまるで空ぶきの雑巾のように床板をピカピカに磨いているので、こういう現象はおきません。

あるご婦人が「尾鷲香杉」の床にしたら、かかとの割れや荒れが無くなった … とおっしゃってたのですが … その意味がこれでわかりました。

製品の特徴としてご了解いただきたい点

木材の形状変化による製品精度の点

低温乾燥プラントによって低温で乾燥されたスギ材は乾燥後も生きており、調湿作用があるため、水分を吸ったり吐いたりします(高温乾燥のスギ材は細胞も死んでいて、吸放出をあまりしていないのでは…)。板じたいは湿度の多い夏場は水分を吸って膨張し、湿度の少ない冬場は水分を吐いて収縮します。

ですから、貼り上がったフローリングとフローリングとの隙間は夏場は少なくなって冬場は広がります。

また杉の膨張・収縮には個体差もあり、程度はそれぞれ異なります。
同じ一枚の板でも両端では異なる場合もあるのです。

一枚の板でも上の方が太ったり、下の方が太ったり
ピッタリ寸法に加工しても少しだけ太ったり、あまり変わらなかったり
※イメージ図 (実際の誤差は1㎜程度)

加工した日の天候や湿度の違いなども多少影響され、加工とは寸法の画一&統一とも言えるのですが、その統一された直後でも材料寸法に最大で1mm程度の誤差が生じる場合もあるのです。

特に多湿・低湿時や施工現場の環境によっては、材料の幅寸法に1mm以上の誤差が生じることもあり、在庫保管の際にはビニル袋などにくるみ同梱の段ボール内で保管することをお勧めします。

また、施工現場になじませるために、開封しての「仮ならべ」をお願いしていますが、その際にやはり個々の板の収縮が起こります。

弊社でもなるべく材寸誤差を無くすよう品質管理には万全を期しておりますが、生きているスギである点がスギの多様な恩恵を私たちに与えてくれていますので「生きているスギ」という点をご了承のうえ、多少の材寸誤差はご了承下さいますよう宜しくお願いします。

畦地製材所 畦地秀行氏

木材は経年変化にてギュッー!っと「締まって」いきます。
ながく長く時間をかけて締まっていきます。

数値で例えるのなら幅が114ミリの床板が30年とか50年とかを経て112.5ミリとか112ミリになって締まっていきます。これは含水率の問題では無くて、カラカラに乾いた板でも長い年月をかけてじっくりと縮まっていきますし、夏と冬の調湿による収縮とは別に数十年~百年単位で「締まって」いくのです。

それとは別に木材は年がら年中、調湿をしてくれて膨張と収縮を繰り返します(スギはそれが大きい)。

ですからこの膨張と収縮を繰り返しながらも「締まって」いきますので、極論を言うのなら、加工直後の最初のスタート時の1000枚全ての板の幅の114ミリピッタリ!という状況には、そのスタート直後からもうならないのです。

収縮の多さ少なさは丸太によって違いますし、同じ丸太でも違いますし、同じ板でもわずか1メートル82センチの両端でも違うのです。

そのような状況下での施工となりますので、エンドマッチ加工のジョイント部分ではその微細な幅の違いというのが目立ちやすいのですが、多少はご了承いただきたく存じます。

また冬季の乾燥期は板がやせますから板と板のすき間が開いて夏季の多湿時はすき間が狭まりますが、長期間にわたっての経年変化である「締まって」いく事象も進んでいきますので、設置初期のピタっとつく状況には夏季を重ねてもならない事もご了承ください。

ご参考までに高温乾燥のスギの床板などはただただ徐々に「締まって」収縮していくだけかのような印象がありますので、それらはそれだけ「呼吸」という空気浄化や調湿や恩恵物質の放出も少ないのだと推察いたします。
(加藤木材代表 加藤政実)

材に「シブ」がでる場合がある点

材の「シブ」

左の写真の左側の赤身部に縦に黒い小さな斑点があるのがわかりますか?これは黒芯材にまれにおきる「シブ」という現象なのですが、そのご説明の前にまず「黒芯材」のご説明をいたしましょう。

「黒芯材」は、森林の土壌成分に左右されことが多く、肥沃な土壌や、同じ森林でも谷部などの水分の多い土壌が要因となります。

なぜ黒くなるのか?につきましては「山の養分が集まる場所のスギがそうなる。」という説明を植物学者さんがおっしゃっていますから、「黒芯材」は水分や養分の多い肥沃な土壌で育つため、本質的には元気で健康な木材といえます。

ところで、スギの白太の樹液は赤芯、黒芯に関わらず酸性(ph5程度)で差異はないのですが、「赤芯材」の心材部(赤身)のそれは弱酸性(ph6~7)、「黒芯材」の心材部(黒身)のそれは弱アルカリ性(ph7~8)であるといわれています。

「黒芯材」が黒い色をしている理由は炭酸水素カリウムなどの灰分量が多いためとされておりますが、こういった数値を見ても、どうやら「黒芯材」は同じスギでも「赤芯材」とはまた別の力を有した別の樹種のようであります。

「黒芯材」は「赤芯材」以上の耐久性(耐朽性)に優れ、割れにくいといった長所が見られますが、含水率の測定では、100%を超えることが多く、乾燥がとても困難な木(場合によっては年単位)です。

話を戻して、これらの「シブ(組成はタンニンだと思われます)」はもともと黒芯だったスギの色が低温乾燥プラントによって乾燥させる過程で「赤く変化」した(色は水分量とも関係あります)…
「もともとは黒芯材→赤芯の色になった元黒芯材」でおきることがほとんどです。

更には多少の製材や加工ではわかりにくく、材の奥深くまで割り返したり、削り込んで加工していった場合にでてくる事が多いのです。「黒芯材」のスギ全てに生じる訳ではなく、黒芯が重厚な赤の赤芯に変化する板に多く起きることから、この斑点はカビ、傷み、病気等の劣化ではなく、「黒芯材」の黒い色素が赤色になる際に、それでも部分的に黒芯材の名残りとして黒色として残った事によって生じる「シブ」の様なものだと考えています。

まったく乾燥が進まないことによって使われてこなかった「黒芯材」ですが、他のスギとはまた違う素晴らしい力があることは明らかです。これらの事例は低温乾燥プラントができて黒芯材が使われることによって生じた事例ですので、これからも研究は続けていきますが、黒心材のパワーと言いますか…その恩恵をいただきたい方々には「黒芯材」の特性ということでご理解いただければと存じます。
(畦地製材所 畦地秀行)

「桟跡(さんあと)」が残る点

桟跡(さんあと)

右の写真を見てください。これは「黒芯の肌目」の施工例ですが、床板のところどころに黒い床板の色が薄い部分があるのがおわかりいただけると思います。

これは低温乾燥プラントに入れて乾燥させる際に木材と木材を重ねないようにすき間を開ける為のスペーサー(桟木(さんぎ))を木材に置いていた際の跡なんです。

「はじめからの赤芯材」では起こることはなく、黒芯から赤芯に変化する「重厚な赤色の元黒心材」か「黒芯材のまま材」の木材でおきます。乾燥させるために隙間を空ける為の桟木に接触した「黒芯材」の表面の色が薄くなり、桟の跡が付きます。

これは先の「シブ」の現象とは逆に、「黒芯材」の黒い色素が桟に吸収されてしまい、桟と接触した部分は黒い色素が少なくなり、色が薄くなります。逆に「黒芯材」と接触した桟には「黒芯材」の黒い色が薄く付きます。

桟跡は時間の経過と共に薄くなり、なじんで目立たなくなりますので、この現象もお客様にはご容赦いただいております。

ちなみに「赤芯材」は経年変化と共に日焼けをして、赤身か白太か分からなくなりますが、「黒芯材」は時間の経過とともに色に変化が生じ、黒色から小豆色や紫がかった赤褐色に変化するため、更なる長きにわたって「わびさび」を楽しむことができます。

日焼けに強く、いつまでも重厚な赤身の存在感を示しますので、それはそれだけ抜群に豊富な精油分の証といえます。
(畦地製材所 畦地秀行)

同じスギなのに「黒芯材」は別な木力(きじから)があるように思います。

おそらく外にほったらかしにする実験をした場合、最も長持ちする国産材1位は「スギ」ではなく「スギの黒芯材」でしょう。

マタギさんが山での落葉広葉樹の必要性を経験として会得しているのはある意味当然でも、「(落葉広葉樹優勢な森でも)黒木(=スギ)も必要だ。」とおっしゃると言いますから、やはり豊かな水と土壌で野生動物がいる森林の森のスギは黒いのでしょう。

とかく現代人は「薬か毒か?」という考え方をしますが、世の中の自然素材の多くは「薬でも毒でもある」というのが正しいのではないでしょうか。

ようはその使い方だと思うのです。

まるでじゃんけんにおいてグーもパーもチョキも武器であり役立たずであるように、その使い方によって結果が変わってきます。

あくまでも事例ですが、化学物質過敏症に代表される方々が「住まい」における使用木材のテストをした際は「スギの白太はいいが赤身は嫌だ。」という場合がほとんどだそうです。

それ以外の樹種ですとたいがいは栃(トチ)ですとか樺(カバ)ですとか、(スギの白太もそうですが…)外部に置いておけば早々に分解されるような樹種をお選びになります。

我々人間の健康状態などによっては(短期的には)薬にも毒にもなることも

また、ある化学物質過敏症の方がスギを多用したリフォームをされたそうです。

なるべく赤身は避けた材を使ったのですが、材料が足りなくなったそう…かといって、もちろんスギであれば何でもいいわけではありませんから…産地や乾燥方法などの履歴のしっかりとしている同じ生産者の赤身の多い板をしかたなく使用したそうです。

完成してから…やはり赤身が多い部屋に入ると調子が悪くなる感じがしたのですが、1カ月くらいした頃からそれはなくなって、今ではかえって良く感じるとの事。

また、ある小学生の女の子は過敏症気味な症状があるいうことで、わざわざ弊社のショールームにまでお越しになってスギの赤身と紙の部屋で数時間遊んで、体調を崩さないことを確認したのですが、「杉のリノベーション」の実施の前にお風呂のフタに「黒芯→濃厚な赤くなった元黒芯材」を作ってお送りしたら、残念ながら気分が悪くなったそうです。

あわててそのフタは撤去して、子供部屋は杉の赤身の床にして、女の子は以降なんでもないそうです。材料が足りなくなった方がもう一部屋、黒芯材のお部屋があったなら…小学生の女の子が今、「元黒芯材」の風呂フタのお風呂に入ったなら…など想像はつきませんが、その植物のパワーじたいは変わらずとも、我々人間の健康状態などによっては(短期的には)薬にも毒にもなることはあるように思います。どうかこのような点にご留意いただいて、私どもや木材のプロにご相談ください。

胃を患った方が治癒していく過程で食べ物を「おも湯→おかゆ→ごはん」と時間をかけて変えていく事をするように「白太→赤身→黒芯」と子供部屋の空気を徐々に高効果の素材に変えていくこともやりようによっては不可能ではありません。

いずれにいたしましても今まで使われてこなかった黒芯材の恩恵をいただくには各種のご容赦いただく事象がある事と(畦地氏の説明)安易になんでも黒芯(くろしん)…というのも考えどころでして、黒芯材の使用に、短期的には体力が持たない方もいらっしゃる事例もあったという事もご留意ください。

有限会社 加藤木材
代表取締役 加藤政実

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