『百年杉』の専門会社 加藤木材

大藤様邸(東京都) リフィーム内容

  • 床:B1:桧無垢フローリング 床暖房対応『皇樹』節有り (加藤木材産業株式会社)
    1F:杉 無垢フローリング『尾鷲香杉』枝目 (畦地製材所)
  • 壁:スイスしっくい『カルクウォール』 (株式会社イケダコーポレーション)
  • 天井:『オガファーザーNEW』ウッドチップ再生紙クロス (株式会社イケダコーポレーション)
  • オーダー家具:『尾鷲香杉』板使用
  • 木工事・家具工事・クロス工事施工:有限会社 加藤木材
  • 塗壁施工:有限会社 八幡工業 分離発注

座談会の参加者

大藤様ご夫婦(お施主様)お客様お客様
浅野未絵(株式会社イケダコーポレーション)
畦地秀行(畦地製材所)畦地
加藤政実(有限会社加藤木材)加藤

掃除機のない生活

ほうき

お客様[奥様]
杉の床に傷つけたくないので掃除機をやめてホウキの生活にしました。これはシュロのホウキです。 シュロのホウキはフローリングに艶がでるそうです。価格は安くないのですが少し奮発しました(1万5千円位)。 どれくらいもつのか聞いたところ、20年と言われたので、それを考えると高くないかなと思いました。 掃除機は、ホウキで掃いてまとめたゴミを吸うくらいにしか使っていません。 暮らし始めてからだんだん杉の感じが変わってきたような気がします。 最初はちょっとしたことでもすぐキズがついていたのですが、最近は私たちが慣れたという事もあるのでしょうが、 キズがつきにくくなったというか、木がしっかりしてきたような感じがします。
加藤
木は時間が経つと堅くなっていきます。最初の新材のうちが最も堅いんじゃないんですよね。 人の成長曲線と同じなんです。僕らは20歳くらいまで急速に成長して、あとは緩やかに衰える。 昨日建った桧の柱と1300年前に建って緩やかに衰えてきた法隆寺の桧の柱が同じ強度だと言われています。
お客様[奥様]
掃除機が無くても生活はできますし、その分電気だって使わなくなります。 そんな事に杉の床が気づかせてくれて感謝しています。彼はいびきをかかなくなりましたよ。 寝ている時、すごく静かになりました。以前はずっとイビキをかいていて、夜中に何度もこずいていたのですが・・・
加藤
そりゃ凄い!

いびきをかかなくなる空気

お客様[ご主人]
以前はイビキをかかなかったのですが、かくようになって、もう歳なのかなぁ・・・と思っていたのですが、 ここに越してきたら、かかなくなって、部屋のせいだったんだなぁと思いました。 今考えてみると、以前は布団につくとのど(鼻の奥)が腫れてくる感じがしました。 寝入りばなにそうなるのかと思っていたら部屋のせいだったんです。
加藤
実は、私達の1日摂取量は、飲食物で約2㎏ですが、空気は約10㎏で、実に飲食物の5倍も摂取しています。 しかも、飲食物は肝臓で解毒されますが、空気は肺から血液を経由してそのまま全身にまわります。 ご主人のように、空気の違いは、僕らの印象より極めて即効性があるんですね。 このお部屋の杉の甘い香り入りの空気が、ご主人のいびきをなくしちゃったんでしょうね。 僕らは、いつの間にか、飲食物とプロテインで健康になれるって考えちゃってます。でも、それは正しくない。限界があります。いい空気。 植物の精油分入りの空気が、今回の事例のように体質を改善してくれるんですね。いい空気は売ってないから、作らなきゃなりませんものね。
お客様[奥様]
ちなみに以前の部屋は「にせしっくい」としてよく使われているジ×××××という素材だったんですけど。
加藤
奥さん、商品名は伏せ字になります(笑)。
私のいびきもなくなっちゃいました。
私のいびきもなくなっちゃいました。
お客様[ご主人]
面白かったのは、部屋をひきはらう時に不動産屋さんが珪藻土(けいそうど)だと言い切ってました(苦笑)。 知らなかったら騙されちゃうよね。
加藤
それら塗り壁材についての見識を持っていない人が、業界にも多いんですよね。 「しっくい」は千年以上前から使われて安全性が証明されている材料です。天然素材のみで施工が可能です。 だけど最近は合成樹脂入りの「しっくい」も目立ちます。「珪藻土」そのものは固まらないため、例えば樹脂といったつなぎを入れて施工したりする事も多いです。 樹脂がカビの住み家になってせっかくの塗り壁にカビがはえたりすることもあります。ジ×××××は確か樹脂入りです。 ですから静電気を帯びてすぐにほこりが付着します。大阪城の「しっくい」はいまだに真っ白だけど、最近建てた外部がジ×××××の家はもう汚れてますものね。 だけどその不動屋さんはまずいですね。確実に何かに違反してるなぁ(苦笑)。
お客様[ご主人]
いびきに関しては完全に住まいが原因でした。歳じゃなかった(笑)。
お客様[奥様]
この家に来てからは全然無いですけれど、木製ベッドの下の面がびっしりカビに覆われるような状態で、 ほんとに触るとじっとりカビが生えていたんですよ。この家に来てからは全然さらさらですが。 このベッド自体オイルフィニッシュなので、カビが生えるという事はよほどの湿気だったんだと思います。 そもそも壁が結露して、上から露が垂れてくるというひどい所だったんです。そういう問題を解決したくて漆喰(しっくい)にして大正解でした。
前の家ではここがカビだらけでした
前の家ではここがカビだらけでした

家具売り場の化学物質のにおい

加藤
もうそれは「住める」「我慢する」という環境を超えちゃてるかもしれませんね。 ひとつおうかがいしたいんですが、いろいろな(不快な)匂いに敏感になったという事はありますか?  僕はこの尾鷲香杉(おわせこうすぎ)に出会って、この香りを嗅いで、敏感になった気がするんです。いや僕はなってるんです。
お客様[ご主人]
ありますね。この家に住んでから特にですね。
加藤
やっぱりそうですか! 僕は東京の商業施設なんかを「適材適所の会」の小川君と一緒に歩いてると、化学物質の匂いがある場所を過ぎた際とかに、 「今の匂い凄かったなぁ。よくあんな中に居られるなぁ!」「きつかったですねぇ。」なんて言いあってるから、 周りの人はどこのいなかっぺ大将だこいつらは?!って確実に思われてる(爆笑)。
お客様[奥様]
過敏になりましたね。前は臭いなっていう程度でそんなに気にしなかったんですが、 こないだ家具のI×××に行ったら、I×××はアウトでした。
加藤
またイニシャルトークですね(笑)。I×××の家具かぁ。キツイっすね。
お客様[ご主人]
I×××はすごかった。凄い匂いでした。よくこんな所で仕事してるなと思いましたね。 でも、しょうがないから家具を買いました。梱包を開いて3日くらい外に干して、匂いをある程度抜いてから家に入れました。 私は自分でいろいろやったりするのも好きなので、面白がってI×××に行くんですけど、1回だけ一緒に行ったらこの人が気分悪くなっちゃって・・・。
お客様[奥様]
もう頭痛くていられなくなっちゃって。
お客様[ご主人]
ホームセンター全般にそうですよね。
加藤
ほんの15分くらいでも自分の身体がダメージを受けているのがわかりますよね。 僕も小川君もこの尾鷲香杉が身の回りにある生活と煙草を辞めた時期が近かったので、どっちなのか?っていつも言ってて、これですっきりしました(笑)。
お客様[奥様]
もうほんとにI×××の家具に囲まれた暮らしなんてあり得ないですね(笑)。
お客様[ご主人]
ほんとですね。あり得ない。 でももうこの環境に慣れてしまったので、漆喰の空気の違いとか杉の香りとかはわからなくなってしまっています。 引っ越した際は、あんなに空気の違いを感じたのに! 今は、気持ちよさがあたり前になってます。
気持ちいいんです
気持ちいいんです
加藤
杉は学名クリプトメリア=ジャポニカという日本固有の木なんです。 人類は何から生まれたのか?と考えて土か木かどっち?と考えたら、なんとなく木って気がしますよね。 だからひょっとしたら日本人の祖先は杉かもしんない(笑)。だからその杉の香りに触れ続けると、本能的な嗅覚が取り戻されて、健康を害する匂い。 ようするに遠ざけるべき防衛すべき匂いに敏感になるんじゃないかと思うんです。 化学物質に慣れてしまって、錆ついてた自己防衛感覚が取り戻せたんじゃないかと思うんです。
お客様[奥様]
なるほど。気持ちがいい家で過ごせてほんとに良かったです。ほんとに気持ちがいいです。気分が滅入らないし。 少々具合が悪くても家にいれば調子が良くなる気がします。
お客様[ご主人]
あと、明るいよね。間取りを上手に作ってくれているっていうのもあるんでしょうけど、採光とかも考えて。
お客様[奥様]
なんだろうね。床も明るいしね。艶があるからかなぁ。ウレタン塗装のパカーンという明るさじゃなくて、自然発光系の光ですよね。
加藤
そうですね。無塗装の杉の輝きですから、これこそ尾鷲香杉の精油分の輝きです。 杉が本来持っていたのに今まで高温乾燥する事によって無くして流出させてしまっていた精油分があるから明るく、豊かな香りなんですね。
お引っ越し直後の尾鷲香杉。時間と共に落ち着いて色の差などが目立たなくなります。
お引っ越し直後の尾鷲香杉。時間と共に落ち着いて色の差などが目立たなくなります。

メンテナンスが楽しいんです

お客様[ご主人]
雑巾がけが楽しいんですよ。雑巾がけするとふぁーっと香りがして。
加藤
この杉にされたお蕎麦屋さんのご主人も同じ事をおっしゃってました。 メンテナンス行為不要がグッド!的考えがはびこる世の中にあって、素晴らしいお話だと思います。
お客様[ご主人]
トイレで息子がおもらししちゃったんですよ。死ぬかと思いました(笑)。みるみる浸みていくんですよ。 おしっこの匂いをとるものが何かあるはずと調べてみたら、クエン酸。 家にもあるけれど在処がわからないのでとりあえずお酢を薄めて処理したら、消えました。 しばらくはお酢っぽかったですが、数時間後には木の香りが復活していました。
畦地氏
洗剤などのアルカリ性のものが垂れると特に尾鷲香杉の赤身は黒く変色します。 その場合酸性のもの(レモンやクエン酸)でだいぶ回復します。
応急処置のお酢で復活しました
応急処置のお酢で復活しました

尾鷲香杉の床の寝室から階段を通ってリビングに移動。階段はタモ無垢積層材、ウレタン塗装で降り切った所が尾鷲香杉でそこからリビングに入ると桧無垢材、ミツロウワックス。 階段のタモはとても冷たく感じます。そこからまた温かい尾鷲香杉になって、再び桧は杉より冷たいです。

お馬さんごっこも痛くない床

手前が桧、奥が尾鷲香杉。お馬さんが痛くなる境目です。
手前が桧、奥が尾鷲香杉。お馬さんが痛くなる境目です。
お客様[ご主人]
まだ冬は経験していませんけど、桧は許容範囲内の冷たさかなと思います。
加藤
日本人の素足文化からすると、桧までですね。その桧もウレタン塗装じゃダメ。もっと冷たくなっちゃいます。 無塗装か自然塗料塗装でギリギリでしょう。ただし弊社の事務所もそうですが、真冬は結構キツイですよ。 もちろんそれ以上に堅い冷たい木だとスリッパが必要です。
お客様[奥様]
そうですね。ちなみに奥の主人の仕事場はリノリウムを貼っているんですけど、つっかけ履いて作業してます。
加藤
もっと冷たいですもんね。仕事場はまだまだ完成途上ですか?
お客様[ご主人]
あと2日か3日です。
お客様[ご主人][奥様]
(尾鷲香杉の板を使った)本棚すごくいいです。
加藤
ありがとうございます。
お客様[ご主人]
子供を背中に乗せて四つん這いで馬をやるじゃないですか。 (尾鷲香杉と桧の境目を指さして)ここまでは痛いんですけど、ここからは痛くないんです(笑顔)。
加藤
桧は冬はともかく夏はひんやりしていいんじゃないですか。
お客様[ご主人]
そうですね。桧も好きですね。でも一部をスギに変更して本当によかったなぁと思ってます。最初はまだ尾鷲香杉がなかったじゃないですか。 今スギが貼ってあるところも床暖対応ではない桧を貼る予定だったのですが、加藤さんがある時「すごい杉なんですわぁ」と言われ、『すごいスギ』っていうのが出たらしいよ。『すごい杉』っていう商品名だと思って(笑)。
壁は八幡さんにやってもらって、どんな塗り方にしますか? 乾くまでならなんでもできますよ。 と言っていろんな塗り方をやってくれて、じゃあひとつ前のでなんてお願いをして(笑)。
加藤
ぜいたくですね。銀座の寿司屋のお好み級ですね(笑)。だけど家を造るってそういう喜びがありますよね。 家を買う人には無い喜びでしょうね。あと何か体調的に違うっていう部分はありますか?
お客様[ご主人]
悪いとすぐわかるんですけど、いいとあまり気づきませんね。 さっきのいびきの話でしたように、寝ると鼻がすぅーっと通るんですよ。あぁ気持ちいいなぁと思って。
加藤
私の父も尾鷲香杉の床で昼寝して、同じ事を言ってます。

家は買うんじゃなくて造るモノ

本棚も尾鷲香杉でお造りしました
本棚も尾鷲香杉でお造りしました
お客様[ご主人]
体感としては気持ちいい。それにつきますね。家にいると全然嫌な感じがしない。 前の家は暗かったせいもあるかもしれないけど、気が滅入るんですよね。

今日最初お会いした時、お顔が穏やかになった感じがしました(笑顔)。 施工中もさっきの話じゃないけど、とっても楽しそうでしたけど、あれはもう「楽しい!」って笑顔だったけど、今日はお顔の穏やかさといいますか、 私がコンサルさせて頂いた頃のお顔とは全然違うお顔でした。実はちょっとびっくりしました。振り返ればもう1年以上のお付き合いですものね。

お客様[ご主人]
最初はこの施工は全部できないと言われたんです。コーポラティブハウスなのに、何で内装の素材を指定することができないの! 「怖い人連れてきますからね!」と加藤さんに現場事務所まで来て頂きました(笑)。 リスクを聞いて最終的に判断するのは私たちであって、そんなこともなく「できない」というのは納得いきませんでした。 加藤さんに加わってもらって、できない事の説明も含め、納得できました。

僕が事務所に入った際の雰囲気は凄かったですよ。もうみんな腰が引けてました(笑)。 だけどそれによって納得のいく家造りになってよかったです。悪役レスラーになった甲斐がありました。 「知らない素人さんは楽」的発想がプロ側にあっちゃなりません。

お客様[ご主人]
でも最後はすっごく楽しかったんですよ。スケルトンで渡してもらって、その後内装の加藤さんチームで。 全員とお会いしてお話ししながら、八幡工業さんに至っては一緒に塗り壁の作業できて、とっても楽しかったですね。ほんとに贅沢でしたね。 特に八幡さんは塗ってもらいながら、前の方がいいとかね。ほんと贅沢でしたね。あぁ家を創ってるんだなと感じました。 これからやる人はどんなにちょっとでもいいからDIYやったほうがいいですよ。ご迷惑かからない範囲で手を出したほうがいい!
お客様[ご主人]
杉とカルクウォール(しっくい)いいですね。 カルクウォールだけだとなんというかしっくいの匂いなんですけど、杉の匂いと合わさるとなんていうか・・・。

いい匂い同士はうまくいくんですよね。しっくいは嫌な匂いを吸着分解しますけど、いい香りは無くさない感じがします。

新技術! すごいスギ! と将来への投資

お客様[ご主人]
例えば、子供の頃から合板フローリングで、ビニルクロスの中で育ってしまえば、それが当たり前のものだと思い込んでいて、 そうではないものの発想ってできないかも知れないですね。例えばしっくいとか杉とかには想像が及ばないでしょうね。 僕も最初はそんなつもりではなかったんです(笑)。床は前の家で合板フローリングで嫌だったので、木にしたいねぇって。 木だったらどんな木がいいんだろうって言っている頃に丁度「適材適所の会」っていうのがあって。 うちの奥さんが、国産材を使わなきゃいけない、国産材を使おうという運動をされている林業の人たちを、ちょっと知っていたんですよ。 じゃぁちょっと1回行ってみてみようかって行ってコンサルをお願いしたら、こうなっちゃった(笑)。
加藤
そうですよね。新しい技術である低温乾燥プラントに私が出会ったばかりで、まだ尾鷲香杉が製品にもなっていない、 それどころか目途もたっていないころですよね。ただ、サンプルの板をお見せしたら、「これはいい!」っておふたりともおっしゃってくださいました。
お客様[ご主人]
加藤さんに「大藤さん!すごいスギなんです!これはいいでしょ!!」って言われたら、使わざるを得ないでしょう(笑)。 そこまで言われて、「うーんそれはどうかなぁ。」とか言えないじゃないですか(笑)。
その後うちの奥さんと「値段聞いた?」「いや、聞いてない」「値段どうなの?」「まだついてないみたい」「っていうかさ、『すごいスギ』ってあれ商品名?」って話してました(笑)。
お客様[ご主人]
私たちも、杉にして良かったって思ったのは、加藤さんと八幡さんと一緒に内装やってた時にも言ってたんですけど、 こだわるという事について、私たちは「質にはこだわるけれども、趣味にはこだわらない」っていうのがあったんですよ。 今、住宅のこだわり、買い手の側のこだわりというと、趣味の話になっている気がします。 例えば、どれだけ趣味を全面に押し出せるかっていうのが住宅にこだわっているっていう話になりがちなんですけど、 それはもうなんか全然違う気がするんです。好きなパーツを全部家に飾る。 それは非常に特殊な個人の趣味であって、それが充実した住宅のあり方ではないわけですよね。 そういうのがあって、私たちはそういう趣味はこだわらない。全然。
お客様[ご主人]
気持ちよければいいし、なんとか風とかそういう無理は一切するつもりはなかったんですけれど、質にはこだわりたかったんですね。 で、床材何にしようかって一番最初の頃にね、いっぱいありますよね。どれもいいわけですよ。 無垢の木にしたいねっていうのはありましたけど、色とか艶とか木目とか、別になんでもよくて選べなかったんです。「こだわるけどこだわらない。」と何度も言ってたのはそういう事です。
お客様[ご主人]
そんな時に国産材の活用と環境の両立をはかっていこう!という話を教えてもらって、 少しでも使っていかないと山がだめになってしまうって言われて、それだったら国産材を使おうって。それでいいっていうか、むしろ、嬉しかったですよね。 家を創る事によって、私たちも子供いますから、将来に投資できるっていう事がとっても嬉しかったですね。自分たちの趣味を全面に押し出したり、飾り立てた家を創るんじゃなくて、そういう付加価値があるということを教えてもらえたので嬉しかったです。
加藤
そういっていただくと僕は嬉しいです。嬉しすぎます。
お客様[ご主人]
いやぁ、ほんとに一番嬉しかったですよ。 子供がいるので、子供たちの将来の環境とか将来の社会に投資できる、という事は嬉しいです。投資できたんだな、という付加価値の満足。 やはり精神的に満たされます。
加藤
コンサルの一番最初の際に、大藤さんは「床は無垢がいいと思うんですが、何の木がいいんですか?」とお尋ねになりました。 私は「子供に木に触れて育ってほしいなら、堅くても桧が限界。それ以上だとスリッパ生活ですね。」とお話しました。 「そのかわり柔らかい木は傷がつきやすい。だけど修復も容易ですけどね。だからいい木も悪い木もありません。ようはお施主様が床に何をお望みになるか? ですね。」とお話しました。私はプロとして情報をお伝えして、大藤さんはその中から選択されていったんです。それは結構大変なことです。 よくぞ苦痛に思わずに選択し続けたなぁ。と尊敬いたします。というのもそれらを大変と感じちゃうと、僕らがこれがいい!って言ってほしい。 その方が楽だから。というお施主様も結構多いんです。
浅野氏
それは私も感じる事が多いです。
加藤
だけど僕がにらみを利かせて杉の床にしたとは思ってなかったけど(笑)。

キズつきやすいのがイイ

お客様[ご主人]
私たち夫婦とも、日本の伝統を守らねばとかナショナリズム的なものは全然無いんです。 むしろそういうものはフィクションだろうと思っていますんで。ただ、 私たちがここに住んでいて、ここの環境っていうのは代々ここに住む人たちが作っていくものですから、それはフィクションではないと思うんですね。 どんなにインターネットで世界中が瞬時につながるっていったって、住んでいるのはここですからね。
実は子供のおむつを換えてる時に愕然とした事があって、自分の親にこうしてもらってたんだって。 ひえーっ!おむつ換えてもらってたんだって。とかね。そういうことですよね。 私たちのいる環境っていうのもこんな風にして昔からの人が営んで、今がある感じですよね。私たちは今それに参加しているわけです。 それを続ける行動をとっていけば続いていくって事ですよね。
畦地氏
冬の感想もまた教えていただきたいですね。床暖には勝てると思います(笑)
お客様[ご主人]
軟らかいんですよね。それが実にいい。あと、キズつきやすいのもまたいいですね。手入れしなきゃいけないっていうのが。
加藤
今のお言葉は身にしみます。そこのとこ。凄い重要だと思うんですよね。キズつきやすい。だから大切にする。 だから身につく事ってあると思うんです。いつからこの国の人たちはノーメンテナンス、手をかけないのがいい!って思うようになっちゃったんだろ。
お客様[ご主人]
今はワックス不要のノーメンテナンスの合板フローリングってあるじゃないですか!それよりぜんぜん尾鷲香杉の方がいいですね! ほんとうに。それでなくても私たち無精なものですからあまり掃除しないですから、合板フローリングじゃこんな風には愛着もてないですよ。 子供がなんか物落とした時に「あぁぁキズついてない?」みたいなね。しかもあれなんですよ。水拭きするとふぁーっと香りがたつんですね。 メンテナンスしてるんだなぁと感じますね。キズもつきやすいし、日焼けもしますけど、それが何の不都合があるんだって感じですよね。 それはそれでいいじゃないって感じですよね。
畦地氏
ありがとうございます。尾鷲香杉の生産が始まったばかりの今、大藤さんにお会いできて、良かったです。明日からまた頑張れます!

スギのおかげで生活が変わる

お客様[ご主人]
ほんとに杉のおかげでずいぶん暮らし方が変わりました。 合板の時は少々物を落とそうが、ものをこぼそうが、派手な夫婦げんかで床にキズがつこうが平気でしたが(笑) この軟らかい杉になってからは手をかけなきゃいけないし、大事にしなくちゃいけないじゃないですか。 踏みつけにするだけの床っていうんじゃなくて、大事にする床っていう感覚がわいてきて、夫婦げんかもごく穏やかに(笑)
加藤
夫婦げんかも穏やかになっちゃう「尾鷲香杉」!いい売り文句だなぁ(笑)。 床は毎日毎日踏みつけるし、引力あるし、傷つけるなって言っても無理なんだよなぁ。 だけど、それでも傷つきずらくしていくと堅く冷たい床になっちゃうんだよなぁ。冷たいから身体は冷える。冷えは万病の元ですからね。 平熱が1℃下がると抵抗力は40%も落ちます。
お客様[奥様]
キズがつかないとか、汚れにくいとか、手入れが楽とか、そういうのがもてはやされるし、 その方が楽なのかなとも思ってた時期もありましたが、実際やってみると必ずしもそうじゃないんだなって感じますね。
加藤
大藤さん、住まいに関してお迷いの方々をお連れしたら受け入れて見学させて頂けますか?
お客様[ご主人]
毎日じゃなければ(笑)。
加藤
新宿のOZONEでこの春「杉と漆喰」として展示してたじゃないですか。だけどここのような良さがでないんですよね。新宿のOZONEでこの春「杉と漆喰」として展示してたじゃないですか。だけどここのような良さがでないんですよね。
お客様[ご主人]
それは僕も感じました。新宿でも見ましたが、出来てみると自分の家の方がぜんぜんいいと思いました。 たぶん、いい住宅の条件は「手触りとスケール感」だと思います。OZONEのような場所は、僕らにとっては多少便利なところです。 加藤さんに教えて頂いた「室内環境ラボ」ですとか、ほんとありがたかったです。 だけどあそこにあるのはしょせん取り換え容易な、可能なものしか置いてない。「手触りとスケール感」が無いから良さがでてこないですよね。
加藤
なるほど。
お客様[ご主人]
たとえば我が家は天井を低くしました。高い方が開放感ある。 とか言いますが、それって3メートル以上ある場合だと僕らは思ったんです。聞けば2メートル40センチとかそんなもんらしい。 だったらもっと下げちゃおう。天井が低い事によって落着きが出たと思ってます。 ですからOZONEのような商業施設のコウコウとした明かりの下、スケール感の無い状況では「杉としっくい」のような素材の良さが出ずらいんでしょうね。
加藤
そうですね。何か良さがにじみ出てこないんですよね。ああいうとこだと。今日それを強く感じました。
ありがとうございます。そして再度の受け入れを承諾して頂きまして重ねてありがとうございます。杉のおかげで暮らし方が変わった。 杉のお陰で気づかせてもらった。次世代へ投資した住まい。なんて話は、こんなに早くそういうお客様に出会えたことにただただ感謝するばかりです。 杉に、国産材に、漆喰に厳しい状況は変わりませんが、今日のお話でしばらく頑張れます(笑顔)。ねぇ畦地君!浅野さん!
畦地氏
はい!大藤さんありがとうございました(笑顔)!!
お客様[ご主人][奥様]
こちらこそありがとうございました。

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