『百年杉』の専門会社 加藤木材

7月のフジロックの前週の週末は
渋谷にてこどもたちへのワークショップをしていました。

「海の自由研究フェス」という
こどもたちが海について体感。遊んで…学ぶ…というイベントでした。

渋谷区は区長さんが変わって
パートナーシップ証明条例など
多様性を認める社会の具現化を目指しています。

このイベントの主催者もグリーンバードというNPO法人さんで
若く魅力的な方々が活躍されていました。

(盛況ぶりがお分かりいただけるでしょうか)

あるヒトを介して…
海の多様性は森のお陰もあることを
こどもたちに、わかりやすく話しながら、楽しく「輪ゴム鉄砲づくりWS」ができる
おっちゃんがいるんですよ!…

となって…どうやらわたしの登壇となったようです。

まぁ確かに…日本広しと言えども
わたしはトップレベルなのでしょうかね。

(頼りにされると断れない…だから休みが無くなる…の循環がこの夏ですね)

 

どうやらわたしには
こどもたちにナメられないで…
このヒトの話を聞かなきゃと思わせて…しかもちゃんとこどもたちをワクワクさせて
親御さんのお気持ちも和やかにさせる…そんなことができているようなのである。

しかしこれらは決してテクニカルなモノではなく
「まるごと」なので
終了後はぐったり…なのである。

(こどもたちは真剣なまなざしでしょ)

もし?…わたしが学校の先生なら
4月デビューで、6月には燃え尽きて2学期まで持たないでしょうね(笑顔)。

それくらいの…演技とかテクニックではなく
全力で「まるごとてんねん」なのが
わたしのワークショップなのである。

でも…
「まだみんなは小さいから覚えなくてもいいけどね。
“フルボ酸鉄”という物資が森から河川を通して海を豊かにしているんだよ~。」
とかちゃんと話しています。

(ほめて…やる気になってもらって…達成感を共有!)

こどもの頭脳は凄いから
「覚えなくてもいいと言われても覚えたい子」は覚えているだろうし
「言われた通り…覚えてないけど…
なんか森から川を通って海の魚が増えてくモノがある」と記憶してくれるだけで
ぜんぜんOK!!

森と海がつながっているという考え方ができるだけでも
これからの人生に凄く役立つはずである。

わたしは、だいぶ前に黒澤明氏のインタビュー記事で
「子役こそ論理的に話せば、求めている演技と情景が理解できるのだが
大人の役者ほど、どうやって話しても自分勝手に解釈してダメ。」
という記事を読んで…
まったくその通りだと納得した覚えがあります。

もっともよくないのは
こどもたちを「赤ん坊」扱いして
不必要にゆっくりとしゃべる男で…

(もちろん必要以上に早口にする必要も無いが…)

そういうのはたいてい男性で

いわゆる“見えていない”ヒトが多い。

まるで、転んだ逃走中の銀行強盗にも手を貸すような“優しさ”で…
とにかく“見えていない”のである。

自分の言葉を理解しているのか?
理解していなくても集中力は保っているのか?

そこの洞察力がまるでない。
目は開いているのだが…まったく見えていないのだ。

だいたいゆっくりしゃべれば理解できるという考え方自体にも問題ありだし…。

「紙やすり掛け」は木目方向にかければ「やすりがけ」だが
逆方向であれば「傷の発生」に過ぎないのだが
“見えていない”からそんなことにも気づかない。

そんなことでは事故も未然に防げないでしょうからね。

能力というより哲学だと思う。

 

「子ども扱い」はある意味必要なのですが
「赤ん坊扱い」はぜんぜん違うし
こどもは特に早熟~晩成…とアンテナもチャンネル数も十人十色でぜんぜん違いますし
ワークショップは年齢の幅もありますしね。

一定の緊張感を持って…個々の到達点の達成感を考慮しながら
理論を丁寧にトレースして重ねていかなければならないと思うのである。

ある意味、ワークショップとはその分野のプロが
その分野の素晴らしさを“知って”もらう機会でもあります。
こども相手であっても…いやこども相手だからこそ
哲学無き人間ではつとまらないと思うのである。

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