『百年杉』の専門会社 加藤木材

【大坂なおみさん】のこと

大坂さんが全豪を制した。彼女自身も3歳児~4歳児と表現したように、勝負の早いパワフルな「攻め」のテニスは、ともすれば自滅につながる場合もあるし、全米制覇後は苦戦すると思っていたのだが、意外な結果でした。

わたしは彼女のそのあたりのバランスが好きだ。
プレーは力強いのだが、気持ちがセンシティブなのだ。
「気は優しくて力持ち」…わたしが大好きなタイプである。
ヒトとしてこうありたいと思うバランスなのだ。

彼女は日本と米国の国籍を有していて、テニスは日本人として出場している。
テニスは国別対抗があるしね。
まだ無名なころから日本はなんらかの支援をしていたのだが、米国に支援を要請してもなしのつぶてだったのだが、ある程度将来を嘱望されたあたりから米国サイドからオファーもあったのだが、コーチであるお父さんが日本からの恩義を感じていて米国に断りをいれた…。というのがわたしが読んだ話である。

わたしは彼女が米国籍で活躍していても、彼女が好きになったでしょう。
なにしろ彼女の魅力は変わらないのだから…。

だからこそ我が国のメディアの「日本人だから」的な熱烈な報道には違和感はあります。
まるでイエモンの名曲の「乗客に日本人はいませんでした~いませんでした~」的な違和感ですね。彼女の言語を聞いていても米国人の方が自然ですしね。

もちろん彼女のルーツに日本が含まれていることにはわたしは親しみは感じていますが
わたしは彼女が日本国籍でプレーしているから好きなのではないのです。
彼女のアスリートとしてのパーソナルが好きなのです。

スポーツを見るにはテレビが必要なので、わたしも観るのですが…
報道のスポーツコーナーとなると…もうそのスポーツの本質とか
大阪さんのアスリートとしてのパーソナリティとかはどうでもよくて…
ただ日本人だから応援しよう!+なおみ語録を面白く…あおるだけなので
不愉快な思いをすることが多いのです。

我々、市民サイドが未熟なのか
メディアが未熟なあおり方を続けるから我々の未熟が続くのかはわからないけど
メディアを構成する人々の知的水準は低くないはずなので

「市民は未熟だから、本質的な奥の深いスポーツの素晴らしさを真面目に放送し続けてもウケないから仕事にならない。市民にレベルをあわせた、わかりやすく面白い放送をすればいいんだ。」という思惑を感じるのはわたしだけではないのではないだろうか。

そうだとしたら賢者サイドが愚者を賢者に近づける気も無いのに
都合の良い時だけジャーナリスト気取り…では
既存大手メディアの長期低落傾向は止まらなそうである。

まぁそうだとしても…
そこを乗り越えられないわれわれはいったいどんだけ未熟なの…ということですけどね。
われわれ市民側が成熟していって
そんなズルイ?大手メディアを乗り越えて不要とすることか
大手メディアが”変わる”ことが、目指すべき未来なのかもしれません。

わたしは試合はライブでは観られなかったけど
実はクビトバの勝利を願っていました。
彼女は利き腕を刺されてリハビリしてようやくたどりついた
3月には29歳になる女性アスリートです。

クビトバさんと大坂さんのアスリートスキルの曲線が交わって
クビトバさんが大阪さんに勝てるグランドスラムは最後のチャンスのように思えたのです。
わたしはいつも老いたアスリートを応援し続け
若手にボロボロに負けて世代を譲っていくストーリーを愛しますし
グッドルーザーを心から愛し続けます。
チャンピオンはボロ負けして消える義務を有するとさえ考えています。

もちろんわたしもスポーツにおいて国を応援しますよ(笑顔)。
しかし基本はアスリートのパーソナルな“個”です。
こんな“インチキ“ばかりの世の中で、アスリートだけは正しく美しい。

だから国よりも個を見て欲しいのです。

有限会社 加藤木材
〒350-1312 埼玉県狭山市堀兼2348-1
TEL 04-2957-9444(月~土 9:00~17:00)