『百年杉』の専門会社 加藤木材

ポーツマスというマチの最後の書店が閉めるとなった際に
マチじゅうの賢者が集まって、書店の存続の懇願に出向いたそうだ。

「ミニコンサート…イベント…ワーショップ…個展…。
ぜんぶここでやるから、頼むからお店を続けてください。」

そんな新聞記事を読んだのが、もう数年前。

わたしの自宅は東武東上線「鶴瀬」駅の圏内なのですが
書店はツタヤ以外では1件、すずらん書店さんがあるのみである。

わたしは本は、本屋で買うことと決めている。
理由は簡単。本屋をこれ以上減らしたくないのである。

こどものころは
「レコード屋と本屋が合体したお店がなんでないんだろう?」と
いつもそんなお店の起業を夢見ていました。

そんなお店もできたけど
その後、レコード屋じたいが無くなって…CDショップも無くなりました。
このうえ本屋まで…ねぇ。

だいたい本屋が無いマチなんかに住みたくない。
なんたる民度の低さ。文化度の低さであろう。
宝石箱…玉手箱無きマチである。

だからわたしは欲しい本を検索して
Amazonかなんかの情報をプリントアウトして
それを本屋に持っていって「これ取り寄せといてください。」といって発注する(笑顔)。

えっ?!なんという無駄な労力?

バカ言うんじゃないよ。
たったそれだけの行為で、本屋の収入になるのだ。
無駄ではなく唯一の方法である。
しかも書籍情報のプリントアウトであれば、間違いようがあるまい(笑顔)。
80歳代でも店番可能な手法でもあるのだ。
(そのお店はもっとお若い方がレジにいますよ)

ネットで本を注文するヤツは「本屋殺し」である。

「忙しいからついつい…」

いや、あんたの言い訳なんざ、聞きたくない。
あんたの行為じたいが「本屋殺し」であることには変わりはない。
あなたの行動は、本屋とわたしにとっては敵なのである。

ネット商売は伸びていって
このままいけば「質の違い」の百貨店もほぼなくなるであろう。
ヒトは「質の違い」を見分けることこそ
ヒトたるゆえんなのであるが
これからは「質の違い」なんて見分けられないヒトのまま
ママやパパになっていって
こどもたちはもっともっと「質の違い」によって
苦しんでいくであろう。

いまは勢いがいいが、ユニクロさんだって
「質の違い」少なき商売だからね。いずれきびしくなる。
店舗がある分、収益性が低くなってネットには勝てない。

ネット売買が進めば
マチに商業施設は無くなっていく。
かつては商店街を駆逐していったイオンさんだって
今度は駆逐される側になっていく…。

会社に出社不要になっていって、商業施設も無くなれば
電車の本数は減って、やがて廃線になる。
「わざわざ行かなきゃ得られない施設」なんて
テーマパークくらいのものだろうから
すべての電車の終点は「舞浜」駅になって…
その途中の駅にビジネス街と風俗街がボチボチ…というのが最終形態であろう。

「きゃっきゃ!便利べんり~!!」とはしゃぎながら

なんとも「映えないマチづくり」に加担しているものである。

わたしは頑固者ではない。
自分の行動によって予想される未来を想像しながら生きているだけである。
目前のラクチンによって、未来が醜くなることが見えるのである。

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