We did it!! うれしいお知らせがあります。
林野庁の「令和2年度 木材需要創出・輸出力強化対策のうち、内装木質化等促進のための環境整備に向けた取り組み支援事業のうち、内装木質化等の効果実証事業の募集」に
わたしたち【百年杉】チームが採択されました。(感涙)
(申請者はわたしの12年来、ここからしか【百年杉】を買っていない、最重要パートナーの畦地製材所さんです。これから豊富に【百年杉】が収穫される三重県の産学連携かつ、消費地の弊社との地産多消の仕組みで実証検証することによって、いまだ正当な評価を受けていない【百年杉】のプレミアムな効能を検証していくことの有用性という案を国に認めていただけました)ヤッホー!!!
いきなりそう言われてもピンと来ないでしょうが
おそらく林野庁初の事業と思われる「木と健康」という
「心理面・身体面への効果の実証を含む内装木質化等の効果実証事業」に関しての
公募が成されて、【百年杉】の加藤木材を含む上記グループは正式に採択されたということです(全国13チームが採択)。一部助成事業ではなく
「100年杉の心理面・身体面の効果の実証」をする資金面は
そのすべてを国が支援するからがんばれ!ということです(重責)。
【百年杉】が世に、市民権を得る前に、国がその可能性に、(個人の年収であれば相当な金額の)お金を出していただけるのは、なんとも皮肉な感じがしますが、日々応援していただいている方々には、国も認めた【百年杉】の心理面・身体面の効果の可能性である点にて、少しでもこういう機会を通して、ご恩返しをさせていただきたいと考えています。
「国が認めるずいぶん前から、あたしは、【百年杉】を応援してたんだよ~!」(感謝)
わたしがここ数年で、「食べる植物」。「育てる植物」の方々から大きく学んだのは
われわれが、その未来の幸せの為に必要なのは
その生涯を通じての「植物との素敵な関係性」です。
これはもの凄く大きかったです。杉ばかりで10年かかっても得られなかったことを、たった2年で得られました。ありがたいことです(深謝)。
おかげで建築業界とは、ほぼスッパリと縁を切って(苦笑)
「住む植物~食べる植物~着る植物~育てる植物」という達人の方々にくっついて
今は学ばせていただいています。
都市部の現代人に必要なのは設計や施工といった建築ではなく、木(杉)なのです。
杉が無いから苦しんでいるのです。木(杉)の素晴らしさ=建築ではないのです。
そして植物とわたしたちとの関係性の本質ですが
「ほうれんそうor春菊」のようなAorBという物質の選択ではなく
重要なのは、その質であるはずです。旬なのか?農薬は?肥料は?…種の品種は?…
サン・スマイルの松浦智紀さんに教えていただいたのですが
この国のお野菜の選手層の質量はおそらく世界一だとのこと。収穫期の長さ…種類…。
Q-GARDENの小島理恵さんに教えていただいたのですが
欧州で、はじまっている雑草を生かしたガーデニングは、この国ではむずかしい。
それくらい暴力的に多種多様な植物が繁茂する。
これは森の木材も同じです。雪が降って梅雨のある地球上唯一の島であるこの島は、腐らない…虫に食われない…食べ物を腐らせずに熟成発酵させる【百年杉】のようなパワーウッドが豊富にかつ大量に存在する地球上随一のパワー木材産出の奇跡の植物の島です。それに対して、欧州の木は外部放置にて半年で溶けてしまうような木ばかり…。
この国の建築の方々は残念ながら欧州の「学問」としての設計の影響を受け過ぎている。
「木は害のない素材だから使う。」という欧州設計人の考えは
すぐに朽ちてしまう…まさしく害のない素材の域を出ない木しか生えてない大陸の発想であるはず。
なぜこの地球上最高品質の質量を誇る
奇跡の植物の島のわが国おいて…
「お野菜の質の違い」は理解できても、「杉の質の違い」が理解できないのであろうか。
それとも人間の叡智によって、植物の絶対的な質の違いさえも凌駕できるとでも
お考えなのであろうか。「人間は植物にはかなわないよ。」とばかりに、植物との関係性を世界平和にまで高めていく考え方を、なぜ?この国の建築人はできないのであろうか。
「木は害のない素材だから使うのだ。だから安価であればいい。」
樹齢50年程度の杉も100年…200年もの杉も
同じような害のない素材と考えるこの国の建築人は
「植物と人間との素敵な関係性」を探求していくと
それを共有するための阻害要因に思えてきます。
わたしたちのチームの採択の正式名称はズバリ!
「100年杉の効果の実証」
わたしたち加藤木材も…1次メーカーの畦地製材所さんも…
その手柄にはありつけない名称にしてあります。
そのすべては、三重県のみならず、日本中でいまだ正当な評価を受けていない
先人と100年間の雨と太陽のおかげである高樹齢杉材に
手柄のすべてをもたらすための実証検証である。
手柄はぜんぶ杉に!
葉枯らし、低温乾燥装置、月齢伐採、匠の技…これらはすべて人間の経験や叡智に富をもたらす呼称であろう。それも大事なことだし否定しないのだが、木の供給者は面前の顧客である建築業界の「木は害のない素材だから使う。だから安ければ安い方がいい。」に飲み込まれ過ぎではなかろうか。「木はその質がすべてであって、その質の違いは、人間の叡智をもってしても、挽回不可能な領域のものである。」となぜ言い返せないのであろうか。
山の人間も、日本中に存在する価値あるプレミアムな高樹齢杉材が
その正当な評価を受けずに悲しいと嘆いているばかりでなく
建築業界なんてすっ飛ばして
都市部で高品質杉=高樹齢杉が無いから苦しんでいる人たち…。
持って生まれた素質を開花できず苦しみ子どもたちや
眠れずに苦しむ大人たちに【百年杉】の効果を話していけばいい。
わたしたちは植物(木)の素晴らしさを
すべての人々に知ってほしい人間であるはずです。
建築業界は建築がしたい装置の方々ですので
木の素晴らしさの探求はしないし、おそらく未来永劫する予定はないはず。
「それは木を売りたいあなた方のお仕事でしょ。」
建築業界は、木が無くたって、木の質が低くたって
関係なく建築の話をまとめて建築をしたい装置の方々です。
植物(木)のありがたさ…人間では到達できない素晴らしき領域の発信に関しては
慣行建築業界は、まるでダムのような壁であり、阻害要因です。
その川筋を通る限り、川下には声は届かない。
ですからダムを壊すのも大変だから、ダムを避けて川の流れを変えて
「植物のかけがえのなさ」を川下の都市部の方々に伝えていきましょう。
もう人間の叡智ばかりの武勇伝は不要なはずです。
手柄はぜんぶ杉に!
杉しかないこの国の地方の産業化と杉無き寝室で苦しむ都市部の方々をつなぐべく
引き続きがんばる「杉バカ男」として走り続けます。
最後まで、お読みいただきましてありがとうございました。
【百年杉】の加藤木材 (有)加藤木材 代表取締役 加藤政実