土曜日にも「お話し会」にて話したが
皮膚は顔面周辺感覚器をしのぐ能力を有することが
今世紀に入って世界中で発表されている。
もちろんわたしの皮膚のみが
スーパーなのではない。
これをお読みのあなたの「皮膚」も
目より目が良くて
耳よりも耳が良くて
周辺の空気中の酸素濃度まで察知してその状況の情報を
体内にもたらしている。
場合によっては脳を飛びこして
直接指示を出している感さえあるのだ。
恒常性維持機能に代表されるような
わたしたちの身体の持続のための
身体の各所に細かく命令を出し続けるのは
視床下部に代表される脳幹部であって
わたしたち自身の意思ではない。
わたしたちの意思のみではすぐに「死」である。
わたしたちは酷暑の夏にあって
水分補給をして死ぬことを防ぐのが精いっぱいであって
体温維持など根源的な指示は出せないのである。
脳幹が24時間×365日×生涯…体内各所にテキパキと
「生き残るための指令」を出し続けているのである。
しかし脳幹部は頭蓋骨の真ん中に
存在しているのですから
誰かからの情報をもとに
「生き残り続ける可能性の高い指示」を
出していると考えられるのですが
それはいったい誰なんでしょう?
体内においては腸内細菌に代表される
菌がそのほとんどでしょうね。
菌は遺伝子由来の存在ではなく
完全なるアウトソーシングしている存在なのですが
脳は他人である菌の情報を信じて各所に命令しているようです。
これがいわゆる「脳腸相関」。
そして身体のまわりの情報に関しては「皮膚」でしょう。
田舎から都会に出てきて
鼻毛が伸びるのが早くなるのは
皮膚が空気の質の悪さを脳に伝えて
脳はフィルタリングのパワーアップを命じているのでしょうかね。
それだけではない
「皮膚」は「気象衛星ひまわり」のような
高性能センサーであるだけではなく
まるで気象庁のように…
情報を解析した結論を脳に報告している節さえあるのである。
ここからはわたしの妄想であるが
「皮膚⇒脳」への情報提供にあって
皮膚は「触れて安全物質=吸湿性を持つ心地よい素材」という
価値観をもってはいまいか。
「人肌、紙、布、土、木」
吸湿性のある物質は、この5物質くらいのものである
そしてこれらの5物質は
新し目のものでも約1000年。
古いものは数百万年以上も
「触れ続けてきて」安全性が保障されている素材でもある。
これらの物質への安全性が
皮膚にプログラミングされているとなると…
実は現代住宅~生活は実に厄介になるのである。
わずかここ40年で主流になってしまって
触れる頻度が増えるどころか
前述5物質に触れることなく
1日が終わるような毎日を現代人はおくっているのである。
プラスチック、ビニルのような物質に触れた際に
いちいち「安全ではない物質の可能性あり!」の「注意報」も一緒に
脳に届けられ続けていては
また新たな厄介ごとが起きそうな気もしてきてしまうのである。
プラスチックなどの化学物質による
直接の弊害ではなく
身の回りの物質が石油製品に急速に置き変わったことによる
進化の対応が及ばないことによる不都合な症状である。
生き物の進化のサイクルは最低1万年とも言われますからね。
ひょっとしたら
こどもたちは、あと9960年くらい
脳への「注意報報告ただし書き」によって
伸び悩むのではないだろうか。
妄想であってほしいのだが
いかがであろう。