『百年杉』の専門会社 加藤木材

わが国のまるでレジ袋内かのような…極端なビニル&プラスチック住宅は
世界でも特異な存在です。

わたしたちの国は世界お金持ち7か国(G7)に含まれています。
しかし他のG6の中で、わが国のようなレジ袋住宅が主流な国は存在しません。
日本って、ほんとガラパゴスな住環境です。
お金が無いから安価なビニル&プラスチック住宅では無く
高収入な方々もビニル&プラスチック住宅に住んでいます。
しかも不思議と…G7唯一のレジ袋住宅の国という自覚もほぼ無いのです。

数字で言うと…わが国の住宅の壁紙の約90%が
「ビニルクロス(塩化ビニル製)」(イケダコーポレーション資料より)です。
ところが人口や経済規模も同程度のドイツでは紙や布が約70%。
ビニルはわずか数%しか使われていません。

この理由を日本側から考えれば…
1960年代の高度成長期の住宅不足時には「早く・安く・大量に」に建てる必然性があり
その際にこの国では何千年も使われてこなかった石油製品への大転換がおこなわれて…
慣習行動として今も続いています(日本の木→外国の木をはさんでの→木目印刷石油製品)。

話はあえて脱線させますが…
わたしはここに、この国の数多い天災にめげない復興・復旧へのメンタリティを感じます。
そこには敬意を感じています。
これこそが先人から受けついだ逆風にめげないスピリットであり
日本人にはそれが継承されていたのでしょう。

「うさぎとかめ」の話をご存知ですか?
実は住環境において、わが国は「うさぎ」でドイツは「かめ」のような存在なのです。

わが国もドイツも敗戦国です。
両国ともに約80年前は国土も人材もボロボロの状態でした。
そしてそこからわが国は前述のように「早く・安く・大量!」に住宅を建て続けて
目覚ましい復興を遂げてGDP順位で2位まで到達した経済大国になりました。
まさに「うさぎ」ですよね。

しかし、ドイツ人は「早く・安く・大量!」な住宅ではなく
時間をかけて…千年以上続いている伝統的な「木と紙と布と塗り壁の住宅」を
時間をかけて建てていきましたから、いわゆる高度成長にはなりませんでした。
こちらは「かめ」です。

しかし2025年のGDPランキングにおいて日本はドイツに抜かれました。
ちなみに人口はドイツの方が3割以上少ないんですけどね。
まさに「うさぎとかめ」のお話のようですよね。

以降の言葉はわたしの妄言になりますが…日本は「早く・安く・大量!」に眠れない=子どもが育たない=ある程度成長した脳・神経系の維持も困難な住宅を未だ建て続けています。この特異なレジ袋住宅という存在は、科学的立証は無理ですが、ありとあらゆるこの国の困難や問題点の原因となっている可能性だってあるようにわたしは考えています。この国の国益を損なっている最大の要因だとさえ、わたしは考えています(以上、妄言です)。

それではドイツ人はなぜ?日本と同じ「お金もない資源も無い人材もいないボロボロの状態」から
「時間がかかって~安くない~少量しか製造できない」住宅を建て続けてきたのでしょう。

以下はドイツ(オーストリア)人建築家の講演時の言葉です。

「科学はとても正確なのですが、【長期に渡る影響の結果】の測定に関しては苦手なのです。
例えば…食べてすぐに死んでしまうような食べ物の測定を
科学は得意にしていますし、正確です。
しかし長期に渡って食し続ける事の弊害などの測定は苦手なのです。
ですから、長期影響に関しては、わたしたち自身が熟慮して選択しなければならない。

木~紙~塗り壁などは…
西洋だけでなく日本もそうですが
東洋文化でも千年以上使われ続けていていますからね。
経験学問として…その無害性のみならず有用性さえも共有されている素材なのです。
それらは科学的な立証はできていませんが
ある意味、科学的立証よりも精度の高いとも言えます。
千年以上もの期間、世界中で続いてきた人類の経験学問として共有されているのです。

そういう安全な答えがあるのに
わざわざ今まで人類が使用したことの無い素材を
住まいに選択する気にはならないというのは当然の選択ではないでしょうか。

わたしたちの国には日本のような素晴らしい香りを発する木はありません。
日本の木は素晴らしい。とてもうらやましい。
でもわたしたちはそういう木が無くても
安全性への経験学問から、やはり木を使うのです。」
(著名なオーストリア人建築家の日本講演時の同時通訳時の言葉を編集)
※3時間にも及ぶ同時通訳講演内容の聞き取りメモからの編集ですので
著名な方ですし、お名前は伏せさせていただきますね。

さすが科学を産み出した地域の民ですよね。リスペクトです。
彼らは科学の得意~不得意を理解したうえで科学と付き合っています。実にうらやましい。
それに対して、わたしたちの国は、あまりにも偉大な植物だらけの恵まれ過ぎた環境から
千年以上に渡って科学不要な島であったゆえに
「科学との付き合い方」を身に着けないまま
今はまるで科学に支配されているかのような感を持ちます。
(正確には科学を利用して利益を得ようとしている人間に
支配されているということでしょうか)

この「うさぎとかめ」の話しが「加藤政実の考え」を記していく上での「背景」になります。

あと…話はそれちゃいますが…
やはり「木は害が無いから使うまでさ!」というノリですよね。
この辺りも要!チェック!!
いわゆる「適材適所」のような「木材の得意分野別活用」のような発想が無いのです。
だって得意分野のある「魔法使いの木」が無いのだもの。

英語の「適材適所」って「The right person in the right place」になって
木材~植物がまったく出てこないでしょ。
前述の建築家の言葉にもありますが
欧州には杉のような「魔法使いの木」が無い地域ですからね。

でもこの国の建築という学問は
「害の無い素材に過ぎない木材しかない国」の影響を受け過ぎてはいませんでしょうか。
あと…日本の木ってアロマオイル不要の香りのパワーウッドの精鋭たちなのに…
杉・桧・ヒバのアロマオイルをありがたがるのも理解できないです。
欧州は木材に香りが無いという悲しさと
「木の香」を渇望するホモサピエンスの本能からオルタナティブに
アロマオイルを産み出したのであって…
この国ではこれだけ「香る木」があるから不要なのにね。
欧州への憧れ?…なんでしょうかね。
どっち?がエネルギー消費が少ない持続可能な話なのかは明らかですよね。

誤解の無いように記しておきたいのですが
壁紙が塩化ビニルだからダメ…ではなく
床材が特殊シート張り(≒プラスチック製)だからダメ…でもなく
家具や家電製品がポリエステル製品だからダメ…では無いのです。
それらが「悪」ではありません。

わたしだってビニル&プラスチック製品のお世話になっています。
安価でとても便利な恩恵をいただき続けています。感謝しています。
石油製品が悪いわけではありません。
ただ明らかにわが国の住まいは「過ぎて」はいませんでしょうか…。

最後に、あきらめずに「賢い消費者になりましょうよ」という話をさせてください。

なぜなら…売り上げを増やす為に企業は
「性能の良さ」や「安価である」ことを発信したいのですが
「性能」という製品の「質の違い」を理解するには、購入者側は相当な力量が必要になりますよね。
「質の違い」が認識できて、
かつ、その質の違いによる未来の違いが予見できる人間なんて
10人に1人もいないですよね。50人に1人もあやしいでしょう。
ですから「一見高く見えても本当は高くない=ホンモノの製品」をいくら製造しても
それを理解できるような「賢い消費者」は圧倒的に少ない!…のですから売れないのです。

しかし…「価格が安い製品」というメリットに関しては
割り算ができないような消費者(例え話です)でも…
足し算&引き算しかできない消費者(例え話です)でも…
「価格が安い製品」というストレートなメリットは理解ができるのです。
ようは…バ○でも理解できるのです。
ですから…大量に製品を売るためには「安価な売り文句」しかないのです。
これはおそらく永遠に続きます。

やはり前述のオーストリア人建築家の言葉が染みますよね。

「科学はとても正確なのですが、【長期に渡る影響の結果】の測定に関しては苦手なのです。
例えば…食べてすぐに死んでしまうような食べ物の測定を
科学は得意にしていますし、正確です。
しかし長期に渡って食し続ける事の弊害などの測定は苦手なのです。
ですから、長期影響に関しては、わたしたち自身が熟慮して選択しなければならない。」

ようは「人任せ」は不可能なのです。
自らやご家族を守るには
自らが「賢い消費者」になるしかないのです。
AIに任せるのもほどほどにして、とにかく自らが賢くなっていくこと。
これは自己免疫力の向上と維持にも通じる話です。
どうやって防ぐか?…も大事なのですが
びくともしない自己免疫力の維持がまずは根底に…ということですものね。

(つづく)