『百年杉』の専門会社 加藤木材

高い適応能力がアダ(集中連載4)

『百年杉』の専門会社 加藤木材

 「ただちに健康を害するものではありません。」

…という台詞は
原発事故の際に、時の官房長官がTVを前にして言っていた言葉なのですが

この言葉というのが…
まったく化学物質という輩に対して、実に的を得た言葉である。

化学物質は傷害や殺人の実行犯にはならずに
殺人教唆・傷害教唆を繰り返し続ける完全犯罪者なのではないだろうか?

…というのは前回書きました。

そして、本日お話するのは…

我々人類の抜きんでたその適応能力!

北極点付近より赤道直下まで元気に生活が可能な生き物は
この地球上では人間以外に存在しません。

う~ん、実に見事な「適応能力」です。
もっと率直に言うのなら実にしぶとい。

これを現代社会に照らし合わせますと…

●食事というより、まるで餌(エサ)のような添加物まみれのモノを食べ続けて、その結果、死しても身体が腐食しないような体質になっても、実にしぶとく生き続ける。

●住まいというより小屋のような…天壁床の6面体全てがビニルなどの揮発性化学物質まみれの小屋に、更に揮発性化学物質の源になる家具を買ってきて、そこに住み続ければ病気になってしまうんじゃないか?…のような小屋に住み続けても、これまた実にしぶとく生き続けます。

もちろんそれらの過程において、様々な不都合な症状を発症するのですが
コロリといかずに、実にしぶとく生き続けます。
そんな実に高い適応能力を我々は有しているのです。

一見よさそうな、そのじつに高く、しぶとい私達の適応能力なのですが…
そのしぶとさがアダになっているのが、現代社会とも言えます。

なんてったって「しぶとくなかなか死なない」のですから
こうなるとお仕事として、儲けがでるのは命を太くする事より
命を削る事になるのは必然です。

だって…しぶといんですもの。

命を削っていくような衣食住でビジネスをしても、たやすく死なないのであれば
命を太くするような衣食住を提供したって、たいして感謝もされない(=たいして儲からない」のだろうから
本当のモノ(=本来の持続可能な衣食住)なんてやめて
安価で大量生産が可能な命を削る衣食住にした方が儲かるのは明らかである。

本来、持続可能な…千年以上続いてきた衣食住…
これらはその量についても、その出荷可能な時期にもリミッターがありますからね。
(「旬」もあれば、収穫・出荷・生産にも限りもあります)

リミッターが売り上げの限界になりますからね。

「命を太くする持続可能な衣食住の収益にも、おのずから限界が当然できます。」

ところが化学物質の力を借りれば
季節やその時期にかかわらずに
安価に衣食住の製品や食材が大量に出荷可能になって…
そうなると売り上げには飛躍的に伸びるどころか
収益は青天井になりますからね。

「命を削るような衣食住の収益には限界がありません。」

我々人類はこの見事な「適応能力」によって
化学物質によって痛めつけられても、なかなか死なないもんですから
そのしぶとさが仇となって、前号の「四谷怪談」ではありませんが…
化学物質の完全犯罪を可能にしてしまっています。
完璧に、しぶとさ=「適応能力」が仇になっています。

化学物質によってすぐに死んじゃうのであれば、規制のルールを真剣に作るのでしょうけどね…しぶといから、そうはならない。

そして更には人類が人類たる最大のストロングポイントとしての
「知能」、「頭脳」は、経済行為の中において
売り上げ増の為の実に合理的な手法として
また新た化学物質を生み出しては使用の連続・継続をし続けています。

だから「いたちごっこ」の地点までさえ、なかなか到達しません。

推計で約5万種の化学物質が流通していて
更には工業用途だけでも毎年300種程度化学物質が増えているのです。

我々人類の持つその高い「適応能力」は
我々の自己の生命力の高さも示している一方で
化学物質によるジワジワと長期に渡る絶え間ない攻撃を受けながら
様々な苦しい各種症状の継続・持続という
治癒困難な「苦しさ・つらさ」を生み出しているとは言えないでしょうか。

よく言われる、心地良い「百年杉の芳香」なんかも
床材、ベッド、枕…などなど
早い人はもう3日くらいで
香りを感じなくなるそうです。

「加藤さん!あんなにイイ香りがしていたのに、今はもう匂いがしないんです…。」
「ほう…」
「残念です~。」
「それではお聞きしたいのですが、宅急便屋さんとかが玄関で【イイ木の香りがしますね~】とか言いませんか?」
「・・・・言います。」
「それと友人が訪ねて来た際とか…」
「あ! 言われます~。」
「あと、旅行をして久しぶりに家に帰った時とか…」
「はいはい!杉の香りを感じます~!! あれ?!」

まるで笑い話のようですが
実話ですし、じつによくある話です。

杉の芳香の中には、セドロールなどの鎮静効果物質の存在が明らかになっていますが
その芳香によって、睡眠症状などの各種の症状改善の個人の感想をたくさんいただくのですが…
実は私たちの高い適応能力がここでもアダとなっていまして
自分の体調をup!させてくれていると
自分で感じているありがたい芳香なのに
その高い適応能力により…芳香に慣れてしまって、感じなくなってしまうのですね。

だから…
我々の持つ高い適応能力によって、なかなか「百年杉」の素晴らしさも広がっていかない(苦笑)!

そりゃそうですよね。「香りは樹齢!」だから
百年かけて育てた杉を大事に扱って製品を作ってるのに…
その「香り」も、慣れちゃって「今はもうしない!」って言われて感謝されないのであれば
誰だって苦労して100年の命のリレーなんてしなくなっていって…

ビニルクロスの可塑剤などの数十年間続く、揮発性化学物質の「命を削る」微弱な異臭にも…
慣れてしまって文句がでないのなら

お仕事としてはぜんぜん後者の方がいいですよね。

健康な時に健康に感謝できなかったり…
親が健在の時に親に感謝の気持ちを伝えられなかったり…

どうも我々は、かけがえのないものの素晴らしさを広げていく事が苦手のようだ。

※杉の芳香の慣れとその効果に関しましては、岐阜大学の光永徹教授が、マウス実験にて、香りに慣れて感じなくなってしまっていても、副交感神経の弛緩と交感神経の抑制という深い鎮静効果については、変わらずに持続していると発表してくださっています。大変にありがたい研究でございます。本当に感謝しています。おかげでちゃんと「香りを感じない笑い話」になっています。

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