『百年杉』の専門会社 加藤木材

子どもたちのためだけを考えていく人生

幸せのために必要なものとは…

人間にとっての幸せの達成のために必要なモノは何だろうと考えてみる。
お金…名誉…モテモテ人生…。いや違うな。

ホモサピエンスという生き物の特徴は発達した知能のはずである。
この地球上で唯一「炎」を使いこなす知性を有している生き物。
それが人類。

そう考えれば
赤ん坊が持って生まれた素質を余すところなく開花させて
知能を発達させきることが
幸せの実現に必要不可欠なことであるはず。
誰だって昔は赤ん坊。

人類という生き物のストロングポイントの開花があれば
お金もモテモテも後からついてきそうである。
そのためにもまずは知能の発達。

それでは人類はどうやって知能を発達させてきたのでしょう。
振り返ってみましょう。

人類の脳の発達を振り返る

人類とチンパンジーの分岐は約700万年前。
気候変動によって森林が減少した際に
わたしたちの祖先は弱い個体だったのか…
樹上より草原に追いやられたらしい。

そしておよそ390万年前に
2足歩行をしながら「親指~人差し指~中指」という
3便指の同時使用をする
小さいけど器用な個体が現れます。
これがアウストラロピテクス・アファレンシスである。

この手先が器用な小さな個体のご先祖様は繁栄しました。

四つ足歩行時との比較において
指先や足裏からの脳に到達する情報量が劇的に増えて
その情報処理によって脳は発達し続けて
約2倍の大きさになったのです。

また現在の類人猿たる大型のお猿さんたちも
顔面感覚器周辺は無毛なのですが
これについては進化の過程において
感覚器を鋭敏にして
「生き残り」をはかってきたのではないか…という考え方があります。

顔面も毛むくじゃらの大型の猿のような生き物もいたのだろうけど
感覚器が「鈍」だからか…
絶えてしまったのではということ。

そして人類はさらに調子に乗って?…
大切な頭…リンパ…性器周辺以外の皮膚を無毛にする進化をとげました。

そして豊富な体毛を有する頃の比較において
全身の「皮膚→脳」に届く膨大な情報量の処理のためなのか
さらに脳の大きさを2倍にしています。

チンパンジーとの分岐以降の約700万年間。
人類は増え続ける「触」情報の処理によって
脳を発達させてきたことがわかってきています。

赤ちゃん…子どもの脳の発達

それでは赤ちゃんや新生児の脳の発達は
どうやって発達していくのでしょうか。

子どもの「触」による脳の成長に関しましては
明和(みょうわ)政子教授の研究が有名です。

胎児が最初に脳に情報を送る「触」は
内側からママに触れることであり
そしてやがて口ができてくれば
口に指を突っ込んで、しゃぶりながら
口の形や指の形の「触」の情報を脳に伝えているそうです。

そしてその情報処理によって
すでに脳の発達がはじまっていることから
胎児期の触覚刺激の重要性について報告されています。

2012年には新生児(生後1か月まで)の脳機能実験をおこなっています。
触覚刺激は視聴覚刺激との比較において
脳の領域として数倍にも及ぶ最も広い領域に脳の活性化がみられたことを報告。
新生児にとっての触覚刺激とは最も重要な刺激であることを示唆されています。

そして2017年には
生後7か月児28名の脳活動についての研究結果を発表されています。

「タッチで変わる乳児の脳―他者から触れられる経験が脳の学習力に与える影響」

京大のHPはこちら

研究内容(pdf)はこちら

要約すれば…

「身体に触れられずに単語を聞いた」場合に比べて
「身体に触れられながら単語を聞いた」場合に
より高い脳波活動が見られたそうです。

また、大人から身体に触れられた時によく笑顔をみせた乳児ほど
その単語を聞いた時に高い脳波活動を示したそうです。

これらの結果から
他者に身体を触れられる経験が
乳児の脳活動に影響を与えることが明らかとなったのです。
(2017年12月15日Developmental Cognitive Neuroscience オンライン版に掲載)

ちなみに明和先生は
コロナ禍における子どものマスク装着による
脳の発達に関する悪影響に関して警鐘を鳴らされていたのも記憶に新しい。

米国ブラウン大学の2021年8月に出した報告によると
コロナ禍以前に生まれた生後3カ月~3歳の子どもの認知発達平均値を100とした場合
コロナ禍で生まれた同年代の子どもは78まで低下していると
2022年3月6日の朝日新聞で話されています。

そしてたいへん残念ながら
その通りになっているのが
2023年7月の下記の記事である。

考えてみれば
約800年前のフレデリク2世の
「目をあわせる」という「触」さえも禁じ
ミルクのみを与えるという非道な実験をして
50人全員の赤ちゃんが死亡したというのは有名な話ですし

ヘレンケラーが言葉を得たのも水との「触」であるはず。

また九州大学の清水邦義博士の研究によれば
床に天然乾燥無垢材を敷いて3か月間暮らした認知症の疑いのあった方の
認知機能の改善という報告もされています。
足裏の「触」を変えただけで…。

やはりホモサピエンスという生き物の脳の発達のためには
タブレット教育のような視聴覚刺激ではなく
「触覚刺激」が最重要であることは決定的と言ってもいいようです。

「触」を具体的に考える

さて話は少し戻って

【問い】
「触」によって脳を発達させてきた人類なのですが
チンパンジーとの分岐から約700万年間。
現生人類誕生から約30万年間。
いったい何に触れ続けて脳を発達させてきたのでしょうか。

【解答】
「水、土、(木を含む)植物。(同胞のホモサピエンスを含む)生き物」

一部、石器や鉄器という道具を除けば
なんと人類はたった「4種との触」の継続によって
脳を発達させてきたのです。

現代人たるわたしたちは
毎日、プラスチックとの「触」が
最も長い「触」になっている感がありますが
それらは直近のたった40年間程度に過ぎないのです。

700万年間~20万年間の進化と…たった40年(あぜん)。

驚きの皮膚の能力

また体毛の消失によって
大きく脳を発達させてきた人類なのですが
その過程において「皮膚は驚きの能力」を
有する進化を遂げていることがわかってきています。

皮膚は見えるどころか
目では見えない可視光線外の赤外線や紫外線に反応することがわかっていますし
耳では聞こえない超高周波にも反応していますから
言葉としてはおかしいのですが
「皮膚は目より目が良く、耳より耳が良い」のです。

また2008年には表皮ケラチノサイトは空気中の酸素濃度を感知していて
その変化によって赤血球の生産量を調整するシグナルを出していることが海外で発表されています。
【Boutin A.T.et ai(2006)Cell.133:223-234】

ここまでわかってきますと
皮膚とは驚きの能力を有する感覚器であるだけでなく
思考する脳のような存在である可能性さえ見えてきているのです。
世界中における、ここ20~30年程度の多くの研究によって…

ここは今後の科学の進歩に期待したい分野なのですが
皮膚にこれだけの
「驚きの能力を有する感覚器であり思考する皮膚」
であることが、わかってきたのですから

皮膚には
数百万年間…触れ続けてきた
「水、土、(木を含む)植物。(同胞のホモサピエンスを含む)生き物」という
4種の素材に関しましては

「問題ない素材である」ですとか
「安全以上の存在である」などの…

遺伝子レベルでの継承があるのでは…という仮説くらいは
思いついて当然のことではないでしょうか。
(分子生物学としての科学的な立証はまだされていませんが…)

そう考えますと、まだたった数十年間。
急激に触れ続けているプラスチックとの「触」を
「皮膚⇔脳」はどう?とらえているのでしょう。

プラスチックに触れる直接的な弊害など
到底あるとは思えませんが
数百万年間まったく触れてこなかった物質にたいする用心といいますか…

しかも「ちょいちょい」を超えて
頻繁さえも通り越して
依存に近い頻度での「触」の継続となりますと…

「皮膚⇔脳⇔腸」という思考する3者間のやり取りの中では
「戸惑い~要注意~警報」のようなモノが
交換されているのかもしれないと考えるのは
考え過ぎでしょうか。わたしは心配し過ぎなのでしょうか。

ここまで考え過ぎてしまうと
もはや妄想の域にまで達してしまいますので
これくらいにしておくことにいたしましょう。

ただ「水、土、(木を含む)植物。(同胞のホモサピエンスを含む)生き物」という
4種の素材に触れ続けて
それらの「触」の際に
脳にもたらされる情報の処理によって
人類は脳を発達させてきたのは事実なのですから

保守的に考えるなら
子どもたちにはそれらの「4種との触」によって
持って生まれた素質を開花させてほしいものですよね。

子どもたちの成長だけを考えて生きていけばみんな幸せ

さて、ここまで考えて気づいたことがあります。
ホモサピエンスという生き物の幸せのためには
脳の発達が必要であり
そのためにはプラスチックがダメだとはまでは思わないけど
「4種との触」が重要であることは、おそらく間違いない。

この「4種との触」によって
子どもたちの脳は発達していく。

そしてそれをそのまんま「裏返し」にすれば
わたしたちの「脳機能の維持」にもつながるということになります。

わたしたち大人はプラスチックを否定しないし
必要以上に避けないものの…

数百万年間触れ続けて、脳を発達させ続けてきた
安心の「4種との触」に留意すれば
その先の道は、ボケ防止にまでつながっているはずです。

認知機能の維持というボケ防止策とは
「すべての大人の共通の願い」でもあるはず。

ということは
共通の社会の宝である
子どもの成長のみを考えた行動をとり続けることは
なんと「社会の全員の幸せ」と合致するのである。
社会の構成員のすべての共通する「願い」なんて
そうはありませんよね。

子供がいようがいまいが…
子育て終了さえも関係ありません。
とにかく大人は全員、子ども成長のみを考えて行動していけば…
幸せな人生と社会が実現するのである。

「大人の幸せ」を先に考えちゃうから
わたしたちはいつも間違いがち。

ひょっとしたら、わたしたちの“いのち”の継続に必要な最小単位は
「衣食住」ではなく「食と触」なのではないだろうか。

毎日触れ続けるモノとは…

「食」によって健康は保たれて
「触」によって脳は発達して維持されていく。

保守的に考えれば
触れる機会の長きものを数百万年続いてきた「4種との触」を中心にすること。

【問い】
それでは、わたしたちが日々触れ続けているモノって何だろう?

【解答】
「下着、床、デスク、テーブル、イス…」

具体的に考えていけば
スマホやキーボード以外での継続的な「触」は案外少ない。
たった5種+αではないか…(驚)。

この5種との「触」を「4種との触」を中心にしていくこと。

「衣食住」を超えて「食と触」という考え方は
ホモサピエンスという生き物の持続と幸せの達成のための
実に重要なキーワードにはならないだろうか。

「食」による健康の維持と
「触」による脳の発達と維持。

「衣と住」ではなく
大切な「4つの触」の具体策として

「化学繊維ではない植物性下着」と
「木製の床・テーブル・デスク・机」と
「趣味の土いじり」という触覚刺激を
「触」として統合する考え方である。

「衣+住」=「触」
だから「食と触」。いかがでしょうか。

考え方を「食と触」を基軸にして。
すべてを子どもたちのためのみを考えていく人生。

素敵な人生が待っていそうでしょ。

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