『百年杉』の専門会社 加藤木材

このベッドの製作意図は「このベッド1台で人生が変わる!」です。

その実現の為に、徹底的に空気浄化と空気の質の鎮静化に特化したベッドとなっています。
ビニルクロスの寝室であっても、これ1台で劇的に変わる為の素材とその使い方をデザイン致しました。

2種ある「こぐち」と「赤床」に関しましての差異についてよくご質問をいただきます。
「こぐちタイプ」は即効性と高性能であって、「赤板タイプ」はその持続性にあります。

たとえば「こぐちタイプ」の場合は空気浄化機能も鎮静化作用も、初日からいきなり最大の効果が得られるはずです。(季節としては5月~10月といった湿度変化が激しい時期の方が効果は高いと思われる)この狙いとしては、たとえば40歳の方がお使いになったとして…その40歳の体力や一定の若さがあるうちに「睡眠の質の変化」による各種の症状改善につなげたいのです。

また…小学生がお使いになった場合…その新陳代謝活発な年代のうちに、やはり睡眠の違いによる体質改善につなげてしまいたいのです。人生には永遠とか平行線は無いはずです。「いのち」が活発な…太いうちに環境因子の変化による一定の成果を上げてしまいたいのです。「まだ大丈夫と…もう駄目」は表裏一体の事象であるはずです。「こぐちタイプ」はそういったパワフルな即効性が開発意図にございます。

対して「赤板タイプ」のデザイン意図は、その効果の持続性にあります。百年杉の赤味部の芳香は屋内使用であれば、数百年単位の半永久的なものでしょう。また鼻腔という原始的な五感は「慣れ」によって、百年杉の心地よい芳香を感じづらくしますが、マウス実験によれば「香りに慣れて、感じなくなっても効果は持続されている事が報告されています。

本来は「赤板タイプ」さえあれば良かったのですが、屋内空気質という環境要因による影響もあるのでは…というあまりにも多くの各種の事象を考えて「こぐちタイプ」の開発となった経緯がございます。

ご自分の身体や脳に自信のある方は「赤板タイプ」を…それらに自信のない方は「こぐちタイプ」を…というのが製作デザイン意図としての文句となります。近い将来には「こぐちタイプ」⇔「赤板タイプ」の互換性キット製品も登場させる予定です。どちらのタイプであっても、マットレスなどではなく、敷き布団のような素材をお勧めしています。

杉が好きでした。
杉の香りが好きでした。

百年杉の木力
杉の素晴らしさを伝えたい!…と杉を専門的に取り扱い邁進していく過程で、自らが現場で「木力」を感じる感覚が研ぎすまされます。そして材木のプロの方や研究者の方から専門家としての最新情報をやりとりさせていただく機会に恵まれます。さらに、杉を身近に置いていただいているお客さまから、実体験をお聞かせいただく機会をいただくことができるようになりました。

そうしますと、杉は屋内に存在する汚染化学物質の吸着固定化が得意で、そんな空気浄化能力の第2位グループの桧の約6倍もの空気浄化作用がある事がわかってきました(NO2の浄化機能比較数値)。

適材適所の会でおこなわれたアンケート

更には「杉の香りっていいね。」とは昔からよく言われていたのですが( (一社)適材適所の会の調べでは97%の支持率 )その香りにはセドロールなどの鎮静効果物質が含まれている事がわかってきました。

「効果が得られる杉」の項(後日サイトにアップする記事です:2015/11/08)でも記しますが…
空気を浄化してくれて、更には鎮静効果のある恩恵物質まで放出してくれる杉。

杉に適していない場所はないように思えますが、特に寝室や子供部屋が最も適していると考え、「眠れる森のSUGI」なるベッドに辿り着くことができたのです。

眠れない国にっぽん

睡眠とは…を今一度乱暴に記してみます。

  • 睡眠の目的は心身の休息、記憶の再構成など高次脳機能にも深くかかわっている。
  • 子どもの成長や創傷治癒、肌の新陳代謝は睡眠時に特に促進される。
  • 睡眠には免疫力の向上やストレスの除去などがあるが、完全に解明されていない部分も多い。
  • 短期的には睡眠は栄養の摂取よりも重要である。ラットを用いた実験では、完全に睡眠を遮断した場合、約10~20日で死亡する。これは食物を与えなかった場合よりも短い。
  • 睡眠は損傷した神経細胞の修復に深くかかわっている。

睡眠のメカニズムを知るには脳を調べなければならない事が多くてまだまだわかっていない事が多いのですが、とても大切で重要な行為である事はおわかりいただけると思います。

そしてその睡眠の現状がどうなっているのか?…も記しますね。

  • 現代人の33%の人が1日6時間未満しか眠っておらず、そのうちの66%が睡眠不足により仕事に何らかの影響があるとされている。
  • わが国の交通事故の約半数が睡眠不足やそれによる疲労と関係があるとされている。
  • 「睡眠に問題」の中学生は7割にものぼる歯ぎしり、いびき、目覚め時の機嫌の悪さ…などの睡眠に関する何らかの問題を抱える子供は中学生の約7割にのぼる。小学生は約6割で就寝時間が10時以降の小学生は35.6%、中学生では94%にのぼった。(厚労省研究班 2012年12月 全国10道県148小学校、71中学校の調査 読売新聞より)
  • 深い睡眠のノンレム睡眠の中でも特に深い睡眠である『除波睡眠』(35歳~45歳から急激に減り始める)が充分にとれないと、老化が進む。
  • スペスシャトルチャレンジャー号爆発事故(1986年)
    アラスカ「エクソン・バルデス号」座礁、1100万ガロン原油流出事故(1986年)
    スリーマイル島原発事故(1979年)
    福知山線脱線事故(2005年)
    …これらの事故は何らかの睡眠不足による担当者の身体の状態が事故の要因のひとつにあげられている。
  • わが国の成人の5人に1人は何らかの睡眠障害があり、7.4%の人は睡眠薬を服用している。ただ睡眠障害は病院での診断の結果なので、実際にはもっと多いと思われている。

ざっと記してきましたが…
睡眠とはこんなにも重要な行為であって、更にこんなにもその睡眠が困難な現代であって、わが国であるという現状をおわかりいただけたでしょうか?
まさに「眠れない国にっぽん」なのです。

体内の睡眠時行動とは

私たちはその人生の9割を屋内で過ごし、そのうち1/3~1/4は自宅の寝室で過ごしているのです。

私たちは1日当たり、飲食物の実に5倍くらいの量の大量の空気を吸引しているのですが、そのほとんどが屋内であり、最も多いのは寝室の空気なんです。

睡眠時におこなう事はいたってシンプルです。

呼吸器系を使って寝室内の空気を体内に吸引して、空気中に存在する酸素を、血液を通して身体の隅々まで運んで、帰りの荷物として血液に使用済みの二酸化炭素を積んで持ち帰って、やはり呼吸器系によってそれを外に放出します。

体内のいたるところで酸素は欲しがられますが、とりわけ「脳」は酸素が大好物で、体内に吸引した酸素の実に2割は脳が持っていきます。

良い人も悪い人も普通の人も、人生の1/3~1/4はこういう行動をとるのです。

脳は常に大量の酸素を欲していますから、より良い睡眠とは、寝ている時間の長短だけでなく、その質…
そして、その質とは脳に運ばれる酸素の量と比例すると言っても過言ではありません。

前述の大切な睡眠のその「質」は酸素の吸引量によって大きく変わります。
その結果として、心身が変わってくるのです。

もちろん、昼間の人生を交感神経を働かせて、運動や食事の質量によって、健康を保つように配慮する事も大切ですし可能です。

しかしそれらの実行と継続には強い気持ちと恵まれた環境が必要不可欠です。
睡眠時の環境を整えて、我々人類が本来長らく得ていた質の睡眠を寝室の空気を変える事によって得ていく事はとても重要に思えます。

「杉と脳」の項(後日サイトにアップする記事です:2015/11/08)でも記しましたが、脳は屋内の化学物質の吸引を心身にマイナスととらえて、鼻腔の開口を絞る指令を出している感があります。
その逆に杉の芳香の吸引を心身にプラスと判断するのか、脳は杉の芳香を感じると鼻腔全開の指令を出している感もあります。

「ビニルクロスの自室の寝室では得られないくらいのぐっすりとした睡眠を田舎の民家で得られたんですよ~。」…などの感想もそう考えるとうなずけますよね。

ビニルクロスの可塑剤や防カビ剤などのように、屋内というか寝室じたいに揮発性化学物質の発生源があって、更にそれが十数年以上に渡って続く空間では、空気浄化能力がダントツに高い杉は頼りになる樹種です。

ベッドに最適な樹種は杉

最新のサイエンスによれば、マウス実験において、杉の芳香の吸引により副交感神経の弛緩と交感神経の抑制という最上級の鎮静効果実験結果が得られています。

交感神経と副交感神経とは言わば太陽と月、昼と夜のような間柄です。

交感神経は
活動している際…
緊張している際…
ストレスを感じている際…

それらの際に働いています。
昼間は交感神経が活発に働く時期でもあります。

副交感神経は
眠っている際…
リラックスしている際…
身体を回復している際…

それらの際に働いています。
副交感神経が充分に働かないと疲れがとれない…などの原因となります。

現代社会は交感神経ばかり求められるような世の中です、それに応える為にも副交感神経が働いて自律神経の過緊張状態を弛緩させる事が重要です。

最新のマウス実験は、杉と言う樹種が寝室やベッドに最適な樹種である事を証明してくれています。

ここで桧についても言及しておきます。

桧は杉の1/6程度ですが、他の樹種と比較して空気浄化能力は高い方ですし、やはり脳は桧の芳香の吸引を心身のプラスと判断して
鼻腔を開く指令を出している感も持ちます。
ですから副交感神経の弛緩もある程度あるのではないでしょうか。

ただし、実感としては交感神経の活動も優位になってはいないでしょうか?
あくまでも個人の考えですが…
100年杉と100年桧の加工時の芳香の吸引を数十年もしていますとそう感じます。

言わばアクセルとブレーキを両方踏んでいるような感を持つのです。
覚醒感を感じますし、やる気になる感覚です。

言葉としても「桧舞台」など…
鎮静と言うより覚醒感の印象を持ちます。

もちろん、外国産のパイン材などの乾燥した森の樹種のような、たいして空気浄化機能もないような木よりも桧は空気浄化をしてくれます。酸素の吸引量も増える感を持ちますから寝室の桧も悪くないどころか良い樹種なのでしょう。

記してきましたようにベッド・寝室に最適な樹種は杉である事は間違いないようです。

ベッドに向く杉…そうでもない杉

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屋外からやってくる…屋内にも発生源があるやっかいな化学物質。
杉がそれらを吸着固定化してくれる源は抽出成分と呼ばれる…
杉が大地に長らくあって育まれた物質です。

そしてそれらの物質は細い間伐材のような杉には少なく
「低樹齢の細い杉 < 高樹齢の太い杉」
高樹齢の杉の方が多いのです。

ですから「眠れる森のSUGI」は全て樹齢100年ほどの杉だけで作っているのです。
そしてもうひとつ鎮静効果のある香りですが、これも精油分(私たちの五感としては芳香として認識)と言って、やはり長期間に渡って作られる物質ですので、高樹齢の杉の方がたくさん有しています。

杉が身近にあっての最大の恩恵である「汚染化学物質の浄化機能+鎮静効果物質の放出」という誠にありがたい働きは、杉であれば何でも可能という訳ではなく、主伐材と呼ばれる太い高樹齢の杉でなければ、なかなか為し得ない事なのです。
細くて香りも薄い間伐材では、同じ杉でも、その効果に大きな疑問があるのです。

そしてもうひとつ重要な問題は、これらの抽出成分と精油分の沸点です。

これらの大変ありがたい各種の抽出成分も精油分もその沸点は50℃近くですから、木材を加工前に乾燥させる際に効率化とスピードを求めるあまり、人工的にそれ以上の温度で無理やり乾燥させては、それらのありがたい抽出成分や精油分が蒸発して無くなってしまうのです。

同じ杉でも部位によっても違ってきます

木が大地にあって「天と地」を向いている部位は「こぐち」と呼ばれますが、この部位は板目材の3~4倍の空気浄化機能を持つだけでなく、100倍の反応速度で湿度変化に対応します。

板目材は舵の利きの遅い大きな船のようなんです。
「おもか~じ!」と言っても、なかなか船は曲がって行かない…あんな感じです。

けれども「こぐち」は極めてツイスティに舵を利かせるモーターボートのように100倍の速度で湿度に反応して「呼吸」をするのです。

夕立が降って急激に湿度が上昇して、やがて30分で雨は止んで湿度が下がった…

という際に板目材は結果として何もしない事もあるのですが、
「こぐち」部はその30分間の中で小刻みに、湿気を吸って(=汚染化学物質を吸引固定化)湿気を吐く(=鎮静効果物質を放出)のです。

一本の丸太の中でも部位によって全く性質が違います
そして丸太の内側と外側の部位で比較しますと、杉の白太(しらた)と呼ばれる丸太の外側の部分と、赤身(あかみ)と呼ばれる心材部では、その抽出成分保有量から赤身部の方が抽出成分による空気浄化作用は高いのですが、空気浄化は抽出成分だけでなく保有する「水との反応による浄化」もありますし、白太部の方が湿度調整の水分保持量が多いので、多湿の夏のあるわが国では「こぐち部」を活用する場合、赤身部だけでなく白太部も活用する事が重要です。(赤身部だけにこだわると高コストにもつながります)

さて、賃貸のお部屋に住んでいるケースでは

勝手に揮発性化学物質の発生源だと言って、ビニルクロスをはがすわけにもいきません。
されど睡眠は重要ですし、そんなお部屋を変えられない場合は、ベッドを変えるしか方法はなくなります。

睡眠時に吸引する空気の中に汚染化学物質が少なくて、更には自然界の森の恵みの鎮静効果入りの空気が欲しいのであれば、以下の事が必要となってきます。

  • ベッドの樹種は杉である事
  • そしてその杉はできるだけ高樹齢の杉である事
  • そしてその杉は抽出成分と精油分の沸点以下の50℃程度以下の乾燥装置か自然乾燥によって乾燥された杉である事
  • 「こぐち」部は最も空気浄化が高いので、それがベッドの部材の中で人間の呼吸器系の近くにある事
  • 白太(しらた)と赤味(あかみ)と「こぐち」はどれが良い悪いでは無く適材適所であるので、それらをうまく使ったデザインである事
  • 「こぐち」に代表される仮導管が多く露出されているデザインである事

最新の科学も含めて検証していくと百年杉のベッドがあれば、新たな電源やエネルギーや…スイッチの入れ忘れも切り忘れも無く、森の恵みによって寝室の屋内空気質の改善が期待できる…と考えてできた商品が「眠れる森のSUGI」なんです。

参考文献

  • 「森を育て健康で快適な住まいを創る」 京都大学総合生存会館 川井秀一先生 2015年1月11日 日本の杉セミナー資料
  • 「樹木香気成分の吸入による神経・生理に及ぼす効果」岐阜大学応用生物科学部 応用生命科学過程 分子生命科学コース 光永 徹先生 2015年4月4日 日本の杉セミナー資料

「眠れる森のSUGI」について、もっと知りたい方へ

なぜ杉ベッドなのか? 杉の効能について

杉からのパッシブ(受動的)な恩恵・アクティブ(主体的な)恩恵の詳細は、『百年杉』の10年間の検証にてご確認ください。

杉はモノ忘れが激しいありがたい存在

スギの木材は、その70%が空洞でして、そこが湿度を貯えるタンクになっていて加湿と除湿をしてくれます。

木は呼吸します。

スギの呼吸量はすごい

大地にあっても空気浄化をしてくれるありがい存在ですが、第二の人生(木生?)にあっても屋内の空気を吸ってははいて屋内の湿度調整してくれるのです。杉はこの「呼吸行為」の量がダントツなんです。ですから湿度調節機能がまず高い。更に吸った際の有害化学物質をその体内に吸着固定化させてくれて、その体内に存在する恩恵物質(セドロールなど)を放出してくれるのです。

杉は肺活量が違う!

呼吸器系疾患の主因と言われる二酸化窒素は杉の部屋だと70%~90%減という計測結果がありますから、「杉にしたら喘息が楽になった…」と言う数々の事例は、ある意味当然なのです。「たくさん呼吸をして湿度調整してくれて、屋内の有害物質をその体内に置き忘れて、その体内に有する恩恵物質をタダで屋内に放出してくれる。」まったく杉はモノ忘れが激しいありがたい存在なのです。よく広葉樹を「材が狂わず、動かずに優秀な木材」と言う方がいらっしゃいますが、それはそうなのですが、それは逆にたいした空気浄化機能を有していない樹種の証明とも言えるのです。

ベッドに最も適した素材が杉

杉の(赤身部)の豊かな芳香は脳と自律神経に直接作用して「鎮静効果」がある事が証明されています。それとは逆に桧の芳香には「覚醒効果」があって、どちらがイイという訳ではなく、ようは「適材適所」なのです。けれども世の中には桧のベッドが結構多くあって、使用者の声を読むと…「以前より眠れるようになった。」との声が散見されます。弊社はこれを真実だととらえています。その「芳香」は睡眠には逆効果の「覚醒効果」であっても、桧の持つ空気浄化作用(杉の半分くらいだが、その機能は有している)が寝室内のビニルクロスなどの揮発性化学物質を吸着しているのが原因だと分析しています。もちろん杉の「鎮静効果」は寝室やベッドにピッタリですし、空気浄化作用も桧より高いので、ベッドに最も適した素材は杉をおいて他はありません。

加工過程の違い 低温乾燥の材

すばらしい資質をもった杉の底力を活かしたまま乾燥させることが大事

いくら素晴らしい素材であっても、料理方法がダメじゃ台無しです。木も一緒…丸太もいっしょです。薬草がその薬効を失わない魔法の温度=最大45度での低温乾燥によって乾燥させています。もちろん自然乾燥もいいのですが…

  • 紫外線による劣化によって精油分が放出されてしまう→香りが損なわれてしまう
  • 残念ながらPM2.5など微細な重金属系物質が外気中に多くあるのが現状ですので、多孔質な杉材を屋外に長く放置しておきたくない

それらの理由により乾燥が容易に進まない杉材(ちなみに桧は容易)の乾燥方法としては現状はベストマッチングなのです。

おなじ杉でも素材の違い「遅成長高樹齢の杉」

杉なら何でもいいのか?…そうではありません。
残念ながら各種の「効果」が期待できそうもない杉が多く流通しています。

「眠れる森のSUGI」の素材は杉(=三重県産)ですが、そんじょそこらの杉とは違います。おそらくは我が国の床材で最も豊かな芳香の杉床材であると言われる「尾鷲香杉」と同じ丸太からとっています。推定樹齢100年の杉です。その特徴としましては…「あえて成長を遅くさせて育てた杉なので豊かな芳香」という事があります。

全国的にはha当たり4000本~6000本くらいの植林が平均値なんでしょうが、この丸太は8000本から10,000本の超密植に植林して、間伐も5回~10回ほど行って、あえて木々の成長を遅くして、軸組み材としては粘り強く、造作材としては豊かな芳香の精油分豊富な杉を育ててきたのです。おそらく我が国の樹齢100年ほどの杉でこの「尾鷲香杉」の丸太より精油分が豊かな香る杉は無いと言っていいのではないでしょうか。もちろんその「鎮静効果」も大きなモノだと考えています。

「遅成長高樹齢(100年)の杉 × 低温乾燥」の杉材を「尾鷲香杉(おわせこうすぎ)」と呼んでいます。
「尾鷲香杉(おわせこうすぎ)」について詳しくはこちらのページで

なぜ杉ベッドなのか? ベッドの特性について

ヘッドボードの狙い

木口(こぐち)の拡大画像

ヘッドボードは「柾はぎ」と呼ばれる加工方法で製造しています(柾目材をはぐ=つなぐ為に接着剤を使用していますが、最も毒性が低い部類と思われる、いわゆる木工用ボンドのたぐいは使用しています。そしてその中でも高価な粘性の高い(硬い)接着剤を使用し、なるべく杉材内に接着剤の流入を防ぐような配慮をしています)。左右に水平に線を引いたような木目です。この「柾目(まさめ)」という部位は「板目(いため)」という部位より杉の呼吸がよりおこなわれている部位になります。(「板目」部は仮導管の露出が少ない)ヘッドボードの左右部は「こぐち」と言われる部位で、通常の木材部の100倍呼吸します(100倍空気浄化機能もあります)。

枕元=人間の口鼻の近くですので「こぐち」が上下ではなく(上下だと下部の「100倍こぐち」が実力を発揮できない)左右に露出するスタイルにしました。更に「100倍こぐち」を人工的に作りだす為に縦方向に幅3ミリのスリット加工を数本施しました。この幅3ミリの人工的な谷は「100倍こぐち」と同様の空気浄化機能があります。幅がたった3ミリとお思いかもしれませんが、この幅を5ミリ…6ミリと広げれば空気浄化機能は増しますが、余計に削った分、その分、有害化学物質の吸着固定化の容量が減ってしまいますので、空気浄化とその容量タンクの大きさとのバランスをとったデザインとなっています。

床所の「すのこ板」に関しまして

「すのこ板」は樹齢100年の杉の赤身部の樹芯部に近い部位の赤身材で製作しています。赤身部はその芳香は同じでは無く、タマゴの黄身に例えるとその黄身の外周に近い部分が最も豊かな芳香を有しています。しかしその部分は「尾鷲香杉」の床板に使用していますので、より樹芯に近い部位を使用しています。弊社では今までの経験上、空気浄化機能は白太部の方が大きく、恩恵物質の放出は赤身部の方が多いと考えています。

ですから口・鼻に近いヘッドボードは白太分が多く赤身部が少し混じる感じのバランスにして、すのこ板はオール赤身部にしています。ベッドの各所とお客様の身体の向きを考えて、空気浄化(吸う恩恵)と恩恵物質(=鎮静効果)の放出(はく恩恵)のバランスを考えた設計となっています。

黒芯材につきまして

赤身部が黒い杉材を黒心材といいますが、その芳香は赤身部とはまた違った刺激的な芳香を有しています。水分を大量に有した丸太の際には黒くとも水分の減少に伴って赤くなる杉も多いのですが、水分が減少しても黒いままの黒心材はまた違った刺激的な芳香があるのです。

外部に置きっぱなしにされて、紫外線…雨…虫などの絶え間無い攻撃にさらされても生き残る黒芯材は今風に言うと、不老不死は大げさでも、何らかの抗酸化物質をその体内に有していると弊社では考えています。赤身部と黒芯部の違いとはその色と香りなのですから、その香りに何らかの抗酸化物質があるのでは…と考えているのです。

赤身部の芳香は97%の支持率でも黒芯部の刺激的な芳香はそこまでの支持率では無いと思うのです。そこでこの「眠れる森のSUGI」は黒芯材のすのこ板を1台につき2枚程度混ぜる事によって、赤身部の心地よい芳香にまぎれて黒芯材のひょっとしたら息の長い恩恵物質を得るように配慮させていただいています。

そこでこの「眠れる森のSUGI」は黒心材のすのこ板も混ぜる事によって、赤身部の心地良い芳香だけでなく、黒心材の「木力(きじから)」をもいただけるように製作しています。

樹齢150年の杉板

「杉は150年経ったら、違う木になる」と先輩方に聞かされてきました。確かに150年生の杉はまったく次元の違う別物の豊かな精油分と芳香と「木あじ」を有しています。けれども150年生の杉はそれだけ高価ですから、なかなか以前は買ってきたのですが、ここのところ樹齢150年の杉(やはり成長を遅らせた150年の杉)がまったく伐られなくなって、入手が困難になってしまいました。理由としては「間伐」は買っても「主伐」は買わないと申しますか、150年生の価値ある杉を価値ある価格で買う人がいなくなってしまったからです。この項ではこれらの…

  • 「オカラは買っても豆腐は買わない。」
  • 「枝豆は欲しくても大豆はいらない。」

…のような間伐材は使っても主伐材を買おうとしない現在の風潮に関しまして、皮肉を申し上げると共に、以前購入した150年生の板は「眠れる森のSUGI」1セットにつき1枚程度は「すのこ板」に混ぜて出荷させていただく事とさせていただきます(尽きたら終了です)。

  • 「尾鷲香杉」もこの「眠れる森のSUGI」もそうですが、その全てを樹齢150年の杉を使用すれば、もっと凄い製品にはなります。けれども価格は今の倍とか3倍以上とかになってしまいます。そうなりますと特定の人しか入手できない製品となってしまいます。そして現在は、残念ながら同じ杉でも、たいした「効果」の無い杉が多く(大半は)…流通しているのが現状です。弊社は本来の杉の素晴らしさを引き出しながらも、なるべくその恩恵を多くの方々に…とのバランスをとりながら活動していく所存です。

注意事項:杉製品の特性をご理解ください

Touch SUGI(タッチ スギ)

ひょっとしたら私達人間は身の回りに“木(スギ)”がないとほんとうに深い眠り=質の高い睡眠は得られないのかもしれません。

子供の心身の成長やお肌の代謝や記憶の再構成といったことにも深くかかわっているのが「睡眠」です。
もっと身の回りに木(スギ)があれば、そういった質の高い睡眠を源にもっともっと健康的になれることがわかってきました。
イギリス人の「touch wood(タッチウッド)」というおまじないは「木は形を変えても生き続ける。木に宿る精霊が災いから私達から守ってくれる。」という事からきています。

不安を感じる事や物騒な話になったら…「touch wood(タッチウッド)」と言って彼らは(木の)テーブルに触って災難からのがれるおまじないをします。

みなさんの身の回りには「本当の木」はありますか?

どうやら「touch wood(タッチウッド)」はおまじないだけでなく私達は「touch SUGI(タッチ スギ)」によってもっともっと元気になれる事がわかってきたのです。スギはそんな「power wood(パワーウッド)」だったのです。ぜひ杉にふれていただきそのパワーを感じてみてください。

単なる充電器のような睡眠では無く…、免疫力の向上やストレスの除去…、ほんとうの睡眠のために自信をもっておすすめできるのが、この杉ベッドです。眠れる森のSUGI(スギ)をご体感ください!

今回撮影にすばらしい植物をご提供いただいたのは、鶴瀬を拠点とする「インテリアグリーンコーディネート専門店 Style Modern(スタイルモダン)」さん。
スタイルモダンさんは、ガーデンデザインやインテリアグリーンコーディネイトによる空間デザインをおこなうデザインユニットです。店舗に伺うと個性豊かなグリーンと1点物の洗練された器が一体となって多く並んでいます。
インテリアグリーン「Style Modern スタイルモダン」
http://stylemodern.jp/
〒354-0024 埼玉県富士見市鶴瀬東2-1-23
東武東上線『鶴瀬』駅下車10分
Tel.&Fax 049-251-8214

有限会社 加藤木材
〒350-1312 埼玉県狭山市堀兼2348-1
TEL 04-2957-9444(月~土 9:00~17:00)