『百年杉』の専門会社 加藤木材

『百年杉 13年間の探求』
(5)呼吸を整えるものは何か?

3つの呼吸

呼吸は「体を整える窓口」であり、「心を整える窓口」である。
とは、呼吸生理学の本間生夫博士の著書『すべての不調は呼吸が原因』(幻冬舎新書)にある言葉です。

本間生夫博士の解説によると、呼吸には3種類あります。

わたしたちが意識して行う「随意呼吸」。これは、ヨガや腹式呼吸など。
それから、無意識に行っている「情動性呼吸」。喜怒哀楽や感情や不安などの心の動きによって変化します。
そして、まったくコントロール不能な「代謝性呼吸」

生き抜くための呼吸で、これもまた無意識に行われています。

※チャートあり

人の体内は、弱アルカリ性。
外側の表皮を弱酸性に維持できないと、生きていけない仕組みなのだとか。

本間生夫博士によると、昨今は「随意呼吸」がもてはやされているけれど、「随意呼吸」では体内の弱アルカリ性の維持調節ができないため、限界があると指摘されています。

そして「情動性呼吸」をうまく機能させ、無意識下でストレスなどをうまくコントロールして、呼吸をゆっくりと深くすることで、健康年齢の維持をはかることを推奨されています。まったくその通りだと思うのですが、この3つ目の「代謝性呼吸」を深くする対策については言及されていない。
そう、これに関する根源的な医学的対策は未だないのでしょう。

あるとしても、睡眠時の無呼吸症候群への対症的処置法『CPAP(シーパップ)』くらい。
これは、強制的に圧をかけた空気を鼻から気道に送り込み、睡眠時の無呼吸を防止する対症療法です。
ちなみにこれは何年続けても、止めればおしまい。完全な対症療法であって、薬理的に徐々に症状が良くなるような効果はまったく期待できないと聞いています。

呼吸が望むのは、樹々の香りと安全な空気

「代謝性呼吸」は、脳の視床下部を含むいわゆる脳幹部が制御しています。
人類がまだ樹上の生物だった爬虫類時代から、すでに行っていたと考えられています。

「原始の脳」とも呼ばれる脳幹部の視床下部は、まさに生き残るための行動に徹する脳であり、生き抜くための最重要事項である食欲と性欲も司っています。

加藤木材に200近く届いているお客様からの「いびきの消失や軽減」「鼻呼吸できるようになった」というお声は、科学的な研究結果ではありません。
ですから身勝手な推論ではありますが、樹上の爬虫類であった頃から記憶されている「樹々の香り」を「安全な空気」と感知する指標が、進化の過程を経て人類に共通に組み込まれている気がします。
誇大妄想のような話だと思いますか?

もちろん杉はクスリではありませんし、弊社の活動は医療行為ではありません。けれどもまったくコントロール不能と考えられている「代謝性呼吸」が、「つまり気味」から「広がって深くなった気がする」という実感をお持ちのお客様がこれだけいるのです。

考えてみれば、いくらヨガなどで「ゆっくりと深い呼吸」を実践していたとしても、人生の3分の1を占める睡眠時には「代謝性呼吸」しか行えません。「随意呼吸頼みでは限界がある」という本間生夫博士の見解には、まったく同感です。

そしてまた、睡眠時の唯一の呼吸である「代謝性呼吸」が、「浅くつまり気味の呼吸=いびき」になってしまうと、脳がメンテナンスに必要とする酸素が少なくなり、それが原因で中途覚醒してしまい、脳がメンテナンス行為を実施できなくなる、というような悪循環になっていると思えて仕方ありません。

さまざまな分野の先生方が、それを解明してくれる日を待ち望むものであります。
がんばれ!科学!!

というわけで、次回もひきつづき「なぜ?みな百年杉で元気になるのだろう?」を考えていきたいと思います。

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