https://www.asahi.com/articles/photo/AS20201109001203.html
奈良県立医科大学が2020年の9月に柿渋(かきしぶ)に含まれるタンニンによって
新型コロナウイルスの不活性化がみられたと発表しました。
柿渋と唾液とを試験管にいれたところ
新型コロナウイルスが1万分の1以下に減ったそうだ。
じゃあ柿を食べれば感染しないかと言えば、もちろんそんな簡単な話ではない。
わたしたちの身体は試験管ではないので
「新型コロナウイルス対策に有効」との判断には
やはり人体実験を待つしかないのだが
試薬に関しては製薬会社がやる気満々であろうが
柿の生産者がそういった膨大な開発経費を負担するとも思えないので
この話はこのまま終わりの可能性が高い。
しかし、柿渋に含まれるタンニンという物質との
コンタクトが新型コロナウイルスは苦手のようだというのは事実のようである。
それくらいは言ってもいい話であろう。
この柿渋に含まれるタンニンは
外部での木材保護塗料として使用されることが知られている。
柿渋入りの木材保護塗料を塗った木材が腐食を遅らせるのは
木材腐朽菌の不活性化の発生であるわけだから
柿渋に含まれるタンニンは一定の細菌類にとって
苦手な物質であることがわかっていたのですが
そのリストに細菌より1/50くらい小さな
新型コロナウイルスも、はいっただけのことである。
わが国最古の書である「日本書紀」には
「杉とクスノキは船のために育てなさい」という記述がありますが
舟用材というのは、海水、紫外線、虫から波状攻撃を受けても、容易に腐食しない樹種でないと務まらないお仕事ですからね。杉の赤身部も豊富にタンニンを保有しています。
おそらくこの写真の柾目に平行にさしている影のような部位…
これあたりがそういう物質…
もしくはタンニンがたくさんあるアザのようなモノであろう。
【百年杉】ではよくみかけるが、若い杉ではあまり見たことがない。
杉の赤身部が容易に腐食せずに、毛利水軍や九鬼水軍を支えてきたのは
杉赤身部が持つタンニンに含まれる抗酸化物質ということです。
整理して書こう。
杉の赤身部にカビが発生しないのは、カビ菌の元気がなくなる要素があるからだ。
杉の赤身部が腐食しずらいのは、木材腐朽菌の元気がなくなる要素があるからだ。
杉の赤身部が虫に食われないのは、虫にとって、やっかいな要素があるからである。
そして、杉の赤身部に含まれているタンニンという物質には
新型コロナウイルスの元気がなくなる作用があるらしいということである。
それでも
同じ木は木でも…無垢材の床でも…腐朽菌の少ない地域で育った
外国産のパインとかカバ桜とか…
外部放置すれば
半年でカビ菌や腐朽菌に食いつくされて溶けてなくなっちゃうような木を
床に使うかね。
この写真はカナダ産モミの木に木材保護塗料を1年おきに塗布したのだが
樹内にあらかじめあった木材腐朽菌によって腐食が進行した写真である。
外部よりの腐食ではなく、内部より崩壊しているのがわかりやすい。
【百年杉】にはこの木材腐朽菌の元気がなくなる物質が含まれているということである。
ウイルス対策に【百年杉】というと
バランスに欠けるからそういう言い方はしないけど
ひとつひとつの科学という小さな…小さな…ペンライトの光の数々を検証しながら
【百年杉】のありがたき素晴らしき筆舌尽くせぬ恩恵という巨大な実像を
ご想像いただきたい。
「【百年杉】と身近になってから、インフルエンザどころか
風邪もひかなくなった気がします。」…のような多数のサンキューメールやお手紙も
こうやって考えれば方向性としては符合するように思うものである
賢い方々にしか見えないのが、植物の偉大なる恩恵である。
自粛マスクに…
「納豆」や「ミロ」が売り切れの方々には100年経ってもわかるまい。