『百年杉』の専門会社 加藤木材

「木と土」じゃなく「土と木」だな。

もう30年以上前に埼玉県生態系保護協会のSさんという方に
「“いのち”の根源は木ではないか?」と問うた際に
「そうかもね。…いやまてよ、加藤君“土”…土壌だよ。」と言われたことがあって

この会話を毎年、何度か想い出し続けて30数年…
こういう機会に、ようやく理解できて体内に宿りました。

「土」に触れ続ける生活が重要なのだね。きっと。

「土」は実に多様である。
たった1gの土の中に数百万種の総数10億以上の微生物が存在するという研究もあるから
まったく気の遠くなるような多様性である。

だいたいいまここにある「土」は
いったい何万年間?何億年間?…風雨・風など激しい環境要因の変化にさらされ続けているのであろうか?…まったく想像もできない時間軸と環境変化の激しさの継続である。

「土」の中で1種のウイルスのみの繁栄などおこるはずが無いわけである。

いまだ「土」の中から人間に宿主するウイルスが発見されないのは道理である。
ヒトにとってやっかいなウイルスは
「土」で生きられないからヒトに宿主する変異を選んでいたりしてね。

たとえ新型コロナウイルスが大量に土中にバラまかれたとしても
その土中にて10億以上のウイルスや菌を相手に繁栄を極めるのは不可能なはず。
ウイルスは「生き物」として扱われない、単純かつ極小な物質ですから
たやすく増えて、たやすく死滅する物質のはずである。

また今回の新型コロナウイルスもそうだが…
人造物である無機質なプラスティックの上では実に3日間も生存するらしい。
そりゃそうだ。ウイルスの天敵である「菌」が生きていくための有機質も無いし
安定的な環境下は、はかない物質であるウイルスも長生きしてしまう。

人間が文明を求め続けて、「土」から離れれば離れるほど
宿主ウイルスは満を持してやってくるのである。

現代社会は「抗菌・殺菌」という発想にて
窓も開かないような閉鎖的な空間という商業施設や事務所…電車内…高気密住宅に
数千万人という人間が「蜜」にして生きている。

都市じたいが「蜜」であるから都市と呼ばれるのではないのか。
メガロポリスの首長の「蜜を避けろ」の言は「都市を無くせ」の言に等しいはずである。

「喚起をしろ」というが…
空気の入れ替えという「環境の変化」だけで死に至るウイルス多数なのに
1年間安定的に定温低湿のウイルス大好きの安定的環境を
空調のみで実現実施するという設計思想ですからね。

建築業界に「空間~住まいづくり」を任せていたら
この国も森も滅ぶよ。ほんと。

まるでウイルス業界からの清き1票を狙ったかのような「蜜」な空間で
都市ではほとんどの方々は移動してお仕事をしてさらに生活までされている。

ぼくには無理だな。

時たまイベント時に東京ビッグサイトやデパート内部に1日中いると
真夏でも、喉はカラカラ…お肌はカサカサ…まるで砂漠の中にいるようです。
こんな環境下の毎日で、体調不良って…「そりゃ当たり前でしょ!」という感じ。

いったいいつ「気づく」のであろうか?

ウイルスが72時間も生き残るメンテナンスが容易な特殊シート張り(≒プラスティック)床材にして、やはりウイルス長生きの無機質な家具やドアや壁紙や…
いやそのすべてを人造化学物質にして
それらに触れるために毎度毎度アルコール消毒液で手を洗ってから触れる生活。

どう考えても愚かであろう。

「あの森は蚊がたくさんいるから気をつけなさいよ!」と言っているのに
「素っ裸で両手に殺虫剤」を巻き散らしながら森を進む愚者のよう。

その素材が土や木のようの「呼吸」するだけで
「換気」以上の環境の変化があるからウイルスは長生きできないのである。
絶えず続く木の「呼吸」は
板の上のウイルスにとっては、エンドレスに続く暴風のような環境要因の激変なのである。
やつらは安定した環境要因下でしか長生きできない。

欧米が歴史的にも毎度毎度ウイルスで痛い目にあっているのは
環境の変化に乏しい気候とは無縁ではないはずである。
だから同じ米国でもカリフォルニア州とNY州では全然違うでしょ。
アジア地域は欧州より環境要因の変化が大きいから
やはり死者は少なくなるでしょうしね。

北半球の中でも最も冬季に乾燥し、しかも夏季に多湿な都市という東京は
地球上最も激しい環境要因の都市である。
ウイルスにとっても「えらい過酷な国に配属になっちゃったな。」という感じだろうに…
「換気以上の環境変化要因」である
「呼吸」しっぱなしの素材である木という国土の67%を占める
豊富な林産資源を不要とばかりに
人造化学物質まみれの住まいで消毒液頼りの生活を「蜜」におこなうひとたち。

「素っ裸で殺虫剤」では、まだまだ増えるわな。愚かなことよ。

ドイツも死者は少ないけど
しっかりとしたメルケルさんのリーダシップだけでなく
イメージとしてはお部屋内の木装化が進んでいる印象はあります。
たしかドイツでは壁紙の「呼吸する」紙クロス使用率80%です。
わが国はウイルス長生きビニルクロスが90%ですからね。

しかしこの国ではこういう議論は、このままでは永久に為されまい。

「今はそんなこと言ってる場合か!」…となって
終息すれば「経済だ!お金だ!」…となって
またワンサカの化学物質空間製造であろう。

永遠に「素っ裸に殺虫剤住宅」のままであろう。

最後に冒頭に記したが
やはりわたしたちもそうだが、この地球上のすべての生き物は海から陸に上がり
「ガシッ」っと大地をつかむのに誕生から33億年も待った生き物の末裔である。

土に直接触れるという行為の得も言われぬ心地よさは
おそらくわたしたちのDNAに深く刻まれている渇望であり欲求であろう。
われわれは農副連携にて、「人間性の回復」を見続けてきたではないか。
ゴム底のシューズ越しでは触れているのは靴底であって「土」ではないのである。

たとえマンション暮らしであっても
意識して土に触れる機会を家族でイベント化して創ることは
おそらく人間性の開花や維持に決定的な役割を果たすことでしょう。

ヒトに寄生するウイルスもいない土に触れ続けるイベントを
プランター栽培でもいいので、家族で持ち続けることは
「オンラインなんとか」なんかより、とても重要なイベントのはずである。

そして…
そんなわたしたちが求めてやまない「土」の床のお家は現実的には
なかなか困難になるので、住まいの床はやはり「木」であろう。

なぜなら「土」との比較においては
ぜんぜん最近になるのだが、わたしたちの祖先は700万年前までは樹上の生き物であり
大地に降りてから長らく「土」の床に暮らしていたのだが
この国でも約1000年前から木の床に暮らし続けてきたのだからね。

「土」じゃなければ、「木」の床にしよう!
は70億人共通のDNAに刻み込まれた「願い」のように思うのである。

必要なのはオンラインでもスマホでもなく
まずは「土」。そして「木」であるはずだ。

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