『百年杉』の専門会社 加藤木材

先日、リスペクトしている建築家とも言うべき方と
ある話をしていた時の話…。

「そうは言っても、メンテナンスフリーを望む施主の要望は
強いモノがあるんですよね。」

見えないモノ。
形の無いモノにこそ
知性を有する人間にとって大切なモノであるはずです。

メンテナンスフリーな恋人関係…夫婦関係…友情。
メンテナンスフリーな子育て…親子関係。
メンテナンスフリーな愛。

まったく
ろくでもない話である。

メンテナンスフリーを求める施主の欲求じたいが
濁りに濁っているのがわかるはずである。

望んだ「メンテナンスフリーな愛」を構築して
余った時間で何をするとでも言うのだろうか。
そんな人間には
スマホでゲームが関の山であろう(笑)。
時間を与えても、誰の役にも立つまい。

「メンテナンスフリーな住まい」を望む人間なんて
自分有利な思考しか及ばない人間であろう。

そんな渦潮に飲み込まれている人間を救うのが
設計士ではなく建築家であろう。

「“メンテナンスフリーな住まい”を求めているようなヒトの仕事は
わたしはしません。
そして、そんなあなたの要望を受け入れて
仕事をするような建築人に依頼していては
あなたのスキルアップもそれまでです。

建築を通して
依頼人は多くのことを得る機会となります。
地球規模の環境問題から
“ヒトは死して何を残すか?!”など
ヒトとしての哲学さえも得られる最後の好機なのです。

わたしは“メンテナンスフリーな住まい”を望む方のお仕事はしません。」

京都の世界一の高度な木造都市は
1000年以上もの間、メンテナンスをし続けてきたから
現存するのであって

メンテナンスフリーな鉄筋コンクリート造の
軍艦島を見るまでもなく
鉄筋コンクリート造は200年は持つと言われていたのに
現存する鉄筋コンクリート造の建物には100年モノさえもほぼ無いはずである。

【百年杉】の床はやわらかく傷つきやすいがゆえに
大切に扱うので、お子さんたちの素行やマナーも向上するようである。

「心地よく温かく柔らかな床が好き。」

しかしその好きな床は
傷つきやすいから大切に扱う習慣が身に着くのである。
床をヒトに変えて読み替えても同じことであろう。

ドタドタと乱暴に扱っても傷つかない床から
得られる人間性など無いのである。

目先の事しか思考の及ばない人間の依頼など
引き受けてはいけないと肝に銘じるものである。

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