『百年杉』の専門会社 加藤木材

チャレンジ! 杉板貼り

『百年杉』の専門会社 加藤木材

今回の拙文は「チャレンジ!」である。

そう…スポーツなどでジャッジに意義を唱えるあれである。

だから、私の間違いかもしれないけど、リスクを承知でチャレンジしてみたい。

 

TVで熊本の仮設住宅が紹介されていました。

ベッドサイドには腰壁に杉板が貼られていました。

成長の早い地元九州産の杉でした。

ベッドの横に杉板張りはまったくのgood idea!でして…

杉の芳香が安眠に効果を発揮してくれるはずなのですが…

 

TV画面から見える杉板は

おそらく70度~80度の高温乾燥にて

乾燥された杉のように私には見えました。

 

以降、なにしろTVの画面なので

私の間違いであれば、たいへん申し訳ないのであるが

高温乾燥杉材使用を前提で記してみたい。

そうでなかったら大変申し訳ない。

 

(以降if+αの文書)

 

香りはそうですね…

植物の精油分が焦げたような…

何かが失われた…死んだような…“すえた”ような匂いでしょうね。

 

あれじゃぁ安眠に効果は疑問…いや無しって言っちゃっても構わないかもね。

安眠効果の香りの源である

精油分の沸点は50℃弱ですからね。

精油分は高温乾燥で揮発して、ありがたい森の恵みが無くなっちゃってます。

 

設計士は胸を張るでしょう。

私はベッドサイドの安眠効果を狙って

地元の杉を活用しました。

 

まぁ確かに素晴らしい。

 

けれどもおそらく貴方にはサンプルを見た時に

この杉では効果は無いな…という「眼力」が無かった。

無いのであれば、「眼力」のある人とつきあっておくべきでは。

林材業者って嘘つき多いんですからね。

(今やこの国はどのプロも同じか…)

その人間と渡り合える為の監査ができるスタッフが貴方にはいなかったのでしょうね。

 

木材納入業者はこういうでしょう。

【杉 (地元産)厚み12ミリ 含水率20%以下】

この設計指定どおりの納材をしているのに、それの何が悪いんだと…。

 

まぁ確かに…けれども貴方は自分が納材した杉が香りもしない

木としての風味にも欠ける材であることをわかっていて納入していますよね。

自分の家には使いたくない杉を、納入していませんか?

 

自社で製造している食品を

我が子に絶対に食べさせない…のような都市伝説を聞くことがありますが

貴方のしたことはそれと同じではありませんか?

 

施工業者の方もおそらく、こう言います。

設計図面通りの建築材を適切に施工しただけです。

 

まぁ確かにそうなんですが

貴方に大工としての…工務店社長としての矜持があるのなら…

 

こんな杉じゃ、じいさんばあさん達の安眠になんかならないぞ!

それが狙いなら、もうちょっと同じ杉でも

もうちょっと年季の入った高樹齢の杉で、赤身を多くして

自然乾燥か50度以下の乾燥機で乾燥させた杉じゃないと意味ないぞ!!

 

とは言えなかったのでしょうか。

確かに急いでいたかもしれませんが

いったん入ればおそらく2年は使うんですよ。

 

特にご高齢の方の2年間は大きい。

 

このように豊洲もオリンピックも何もかも…

テクノロジーが発展した分、人間の劣化は進み…

誰も違法ではないのだが、不適切なプロばかりなり。

 

人の幸せの為に「おせっかい」をやくプライドを持ったプロがいない。

保身もお金であるのなら、金以外で動かない…とは言い過ぎだろうか。

 

ピンチをチャンスに!!

「なんだか変なのよねぇ…仮設住宅なのに、前よりよく眠れてる気がするのよねぇ…」

 

木は見えて森が見えない。

森が見えても、その下に脈々と横たわる水が見えない…。

 

我々、木を愛してやまない人間は日々…

森の恵み…杉の価値向上の大きなチャンスを失っていないだろうか。

 

もし…TV画面越しの

私の「目利き」が間違っていたのなら

猛省させていただくのだが…

 

類似する行為が今日も明日も来年も行われているであろうし…

そうやって、我々の“いのち”…杉の“いのち”が

削られていく流れを止めるべく、リスクを承知しながら

履歴の残る発言を名前入りで記している私の覚悟を理解してから

抗議願いたい。

 

 

 

 

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