『百年杉』の専門会社 加藤木材

少し前の話なのですが
1月の厳冬期に厚木の「味噌づくり」ワークショップに参加してきました。

わたしは以前3回くらい「味噌づくりワークショップ」に参加した経験があるのですが
「大豆をつぶすだけワークショップ」のような感じだったので(それはそれで楽しく…勉強になりました~)、ちゃんとしたヤツを1回やりたいなぁ…と思っていたので、念願がかないました。

以前参加したWSは煮あがった大豆をつぶす形だったのですが
やはり「煮る」ことから、始まるのですよね。
(事前に水に大豆をさらしていただいて、煮ることからスタートでした)
以前のWSは昔の「キューピー3分間クッキング」のように…
ある意味いいトコどり…ですから、こういう地味に数時間煮込むことを省略してくださっていたのですが、やはりそこに学びがあるのですよね。

ぼくはワークショップの“あくとり”を通じて、豆腐屋さんの人生を感じていました。
その一生のお仕事の多くの作業は、この煮込む際に発生する“あくとり”の除去になるわけです。妄想として、そんな父を見ていた少年が自分のように思えてきます。

「そんな人生でいいのか?もっとエキサイティングで、儲かる仕事があるはずだ!」

そんなわたしは豆腐屋さんの跡を継がずに、都市だ!お金だ!と走り去ります。
しかし、こうやって齢を重ねて「煮えるまで待つしかない」…「その間に絶えず“あく”を除去し続けることによってしか得られない結果がある」ということを知り…認めること。

人間の「楽をして豊かに…」という欲求が
イノベーションの原資になってきたのでしょうが
それも過ぎたのではないだろうか。

「機が熟すまで待つこと」
フツーの杉が魔法を宿すまで百年待つこと。

そして「待つ間」に何を語り合うのか?で人生の到達点は決まってくる感覚も得られたワークショップでした。こういうワークショップの参加者のほとんどは女性。
男性に「味噌づくりで楽しく学べたんだよね。」と告げても
「僕も行きたいから次は連れて行って!」と言われたことがありません。
いいとこ…「デットクスや免疫力向上の考えから原発事故以降、流行ってるんだってね。」
という感じ。男性は「知っているよ。」という発信をして
自己の価値を相手に認めさせようとします。

「あれもこれもぼくは知ってるのさ。価値ある人間だろ。」

でもだれも「やらない」からアクとりもしないで人生を終えてしまう。
だから「機が熟すまで待つ必要性」という考えも体内に刻み込まれない。
「やらない」から身につかない。

あれが事実らしいね。…と話をふられても…「あぁ、ぼくは知ってるよ。」といって
自分は情報収集力がある人間であることをアウトプットし続ける生き物が男性。

まる1日、アクとりをしながら
素敵な女性たちにいろんなお話をうかがったのだが
女性はその事実を自分の人生にどうやって有効に取り入れたらいいのだろうか?
…を考え続ける感じ。それらは簡単ではないのですが、どうやって「知った」ことを自分や家族の為に生かしていこうかの模索をつづけていく生き物が女性。
男性は「知っているよ」で終わり。

「知っている」だけで、その事実を自分のライフスタイルに取り入れられないから
「変わらない」=「閉塞感の社会が構成されてしまう」

性差別、学歴・学閥、お金、先輩~後輩、投票…とにかくその人間の能力や人間性以外のことで未来が決していく社会になってしまえば、能力や人間性などを磨こうとさえしなくなることも道理。年配の男性の実力者に気に入られることが能力になる社会。

この国のグローバル・ジェンダーギャップ指数は世界121位で
120位のUAEは離婚相手の男性の承諾無しに女性が再婚できない法律のある国である。

この国の実に大きな伸びしろは、男性が下がって、女性に学び、女性に導いてもらうことではないだろうか。女と男は違う生き物である。
男性の長所も、もちろんあるのだが
男社会の弊害がこの国には、まるごと大盛りに残っている気がする。
知らないことは恥ではないはずである。
知っているだけで何も変えられない行動こそが恥ではないだろうか。

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