『百年杉』の専門会社 加藤木材

さて今回は2番目の「木の気持ち」である…

●人間の気持ちが入っている木に留意すること。

についての見解について記してみよう。

幕末の池田屋事件をご存じですか?

尊王攘夷派の獅子が10名くらい斬られたあの事件である。
その池田屋の古材をあなたの家に使おう!という企画案が持ち込まれたら
あなたは賛意を示しますか?

「冗談じゃない!断る!」

そりゃあ、そうですよね。

でも現代社会においては
古材やアンティークという、その素材としての風合いを取り入れるために
古材が流通しています。まったく物凄い世界である。現代建築って…。

まだネット環境も乏しい時代。今から15年~20年くらい前かなぁ…
毎月、「古材ビジネス」のFC加盟店になりませんか?の営業FAXは弊社にも届いていて、その会社はTV東京のゴールデンタイムのビジネス番組にも取り上げられたくらいに盛業だったのですが、いまはもう影も形もありませんしね。

もちろん、おじいちゃんの家の古材を孫の家に使う…なんて最高の提案だと思います。

でも古材が持つ「風合い」のみを
素材として求める建築業界の要望を受け入れて用意なんてしていたら
不幸が何ダースにも及んでやってきて、“いのち”がいくらあっても足りたもんじゃない。
心無き…愛なき木の使用者は危険なのである。

この国では、民間の古民家でも築150年~なんて家はゴロゴロあります。
そしてそこに150年もあれば、たくさんのヒトの気持ちが宿っている木もあって当然。
ヒトの気持ちは健やかなる世界平和につながる気持ちばかりではないのである。
木に“いのち”を感じない人間の考えることは不幸を拡散させてしまっていると思うな。

生け花とかに使われる流木なんかも怖い。

ヒトが溺れて不幸にも亡くなってしまう間際まで
最後までつかんでいたモノは何なんでしょうね。

今のヒトたちは、木を“いのち”と見ずに、素材としてしか見ないからね。
そして五感が働かないから「嫌な予感」も感じないから
ドンドン不幸になっていく。
その木が持つ怖さに気がつかない。

実際に、霊感という部分であるが
ガサガサの【百年杉】を削って磨いていくような作業ばかりをやっていると
そっち方面は鋭敏になっていくのがわかりますね。
木ばっか触ってると、そういう能力は伸びていきますね。確実に。
たぶん「土」もそうだと思うな。

もうぼくは、たまにケミカルな素材をいじらざるを得ない場合に
物凄い気持ち悪さを感じるようになっていますし
なんとも「気」の悪い土地とか、「気」の良い土地とかも
以前より格段にわかるようになりました。
煙草もやめて10年以上経つし…
50歳を超えて霊感は今まで以上にあるように思います。

まぁ木材供給者は、それくらいじゃないと、ダメなんでしょうけどね。
お恥ずかしい。ようやく資格が得られました。

話を戻して、類似した話になると
今や隔世の感がありますが、20年ほど前の中国産の雲杉という木の多くは
田舎の村のシンボリックな、祭られていた大木であったらしく…
役人に袖の下を通して
日本の商社はそれらを買い付けていたらしいが
その商社マンが「雲杉だけは扱わないほうがいい。」と言っていたと
修業時代の同期の友人が言っていました。
伐られた大木を積み込もうとする際に
泣きながら「丸太でいいから村に置いて行ってくれ!」と
多くの村びとがトラックに集まってきたそうだ。

やはり履歴の確認が困難な異国の木は怖い。

そういうことばかり書いていると
怖がってビニルやプラスティックのものばかりを皆が買う?

大丈夫。

化学物質にはもっと恐ろしい未来の「結果」が待っている。
知らず知らずのうちに呼吸が浅くなっていって
免疫力も…すべての能力が本来可能なスペックの数割減になっている感を持ちます。

やはりわたしたち人間と相性の良い「住まい」には「木」しかないのである。

ようは木(杉)を“いのち”として見続ければ
どれもこれも避けられる災いであるはずである。

木(杉)はいつの世でも、何も悪くないのである。
いつも悪いのは「結果=お金」だけを求めるわれわれ人間の方なのである。

(つづく)

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